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2003 年度 実績報告書

磁性ナノロッド内包カプセルのドラッグデリバリーへの応用研究

研究課題

研究課題/領域番号 15651065
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

岡田 芳樹  独立行政法人理化学研究所, ナノ物質工学研究室, 副主任研究員 (90211119)

研究分担者 新海 政重  東京大学, 工学系研究科, 講師 (70262889)
キーワードドラッグデリバリーシステム / 磁性ナノロッド / 交流磁場 / ポーラスアルミナ / ナノカプセル
研究概要

本研究は、磁性ナノロッドを内部に持つ外部磁場制御型DDS(ドラッグデリバリーシステム)ナノカプセルを開発することを目的にしている。この磁性ナノロッドをカプセルの中に入れ、外部から交流磁場をかけて磁性ナノロッドをカプセル内で回転させることで、開環したカプセルから放出する薬物量を人為的にコントロールできるキャリアーを実現させる。
そこで、平成15年度は磁性ナノロッドカプセルの作成技術の開発を行った。
まず、電解研磨により表面を平滑化させたアルミニウム板(純度99.999%)を用いて、0.3Mシュウ酸水溶液中でアルミニウム板の表面を陽極酸化させた。陽極酸化により形成されたポーラスアルミナを走査型電子顕微鏡で観察したところ、およそ100ナノメートルの直径を持つ蜂の巣状の規則正しい垂直孔が板表面に形成されていた。また、そのポーラスの径と深さは陽極酸化の際の電圧と時間で制御できることもわかった。
次に、作成したポーラスアルミナの垂直孔の中に、コバルトとニッケルのロッドを形成する実験を行った。ポーラスアルミナを作用極として、プラチナ対極を用いて、めっき液中にてコバルトおよびニッケルの交流めっきを行った。コバルトのめっきには0.1M硫酸コバルト七水和物+0.1Mホウ酸水溶液を、ニッケルめっきには0.1M硫酸ニッケル六水和物+0.1Mホウ酸水溶液をめっき液として用いた。その結果、ポーラスアルミナ細孔の中に、コバルトおよびニッケルのロッドが形成されたことを走査型電子顕微鏡で確認することができた。
そして、0.4Mリン酸+0.2Mクロム酸の混合液によりアルミナを溶かすことにより、ロッドを溶液中に取り出すことができることを透過型電子顕微鏡で確認した。
現在、ロッドが分散した溶液中でリポソームなどのベシクルを作製し、ロッドを内部に含むカプセルを作成する技術を検討している。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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