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2003 年度 実績報告書

3次元マイクロマシニングによる微小細管の作製と血球細胞の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15651071
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

南谷 晴之  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70051779)

研究分担者 松本 佳宣  慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (60252318)
キーワード感光性ガラス / グレイスケールリソグラフィ / 3次元微細加工 / 微小細管 / 水ガラス接合 / フォトレジスト / SU-8 / PDMS
研究概要

平成15年度前半は,感光性ガラスに対するグレイスケールリソグラフィを応用して,連続的に深さを変化させた全ガラス製3次元微小細管を製作方法の確立を行った.エッチングによる溝切りで製作される3次元微小細管は,最終的に上部を透明なガラスカバーで覆う必要がある.しかし感光性ガラスの熱処理・エッチング工程後には必然的に変形と表面荒れが生じ,これがカバーガラスの接合に大きな障害となっていた.そこで3次元微小細管を形成した後のガラスに対して新たに研削工程を施し,変形と表面荒れを除去した.さらに,水ガラス溶液によるガラス部品同士の接着を新たに行うことで全ガラス製3次元微小細管の製作に成功した.微小細管の幅は500μm,最大深さは300μm程度である.連続して傾斜を設けた微小細管中の流れをフェノールフタレイン溶液の呈色を用いて観察し,流れのよどみによって2液の混合が促されることを確かめた.これらの成果は2003年の国際会議(μ-TAS2003)で報告した.年度後半はバイオ用微小デバイス材料に広く用いられているPDMS(ポリジメチルシロキサン)の3次元微細加工を試みた.ますPDMSの型となるネガ型フォトレジスト(SU-8)に対するグレイスケールリソグラフィを行った.ネガ型レジストでは紫外線照射部分が硬化するため,紫外線量の少ない場所でのレジストと基板の密着性の確保が問題となる.そこで,透明な基板側からグレイスケールマスクを通じて露光を行う新規露光法を試みた.この手法により露光現像後のレジスト高さをマスクにより制御できることを確かめた.さらに形成したレジストの3次元構造体をPDMSに転写してPDMSの3次元構造体を得ることに成功した.PDMSの3次元構造体は感光性ガラスに比べ透明であり,より微小な細管を製作できるという特徴がある.来年度はこのPDMSの3次元微小細管の検討も行っていく予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] R.Mori, Y.Matsumoto: "UV Light Transparency of Emulsion Gray-scale Mask and Three-dimensional Micromachining of Photosensitive Glass"Proceedings of the 20th Sensor Symposium. 215-218 (2003)

  • [文献書誌] 森 涼太郎, 松本佳宣: "エマルジョングレイスケールマスクの紫外線透過量と感光性ガラスの3次元微細加工"電気学会論文誌Eセンサ・マイクロマシン準部門誌. Vol.123No.11. 499-503 (2003)

  • [文献書誌] R.Mori, Y.Matsumoto: "3-D Micro Capillaries Formed by Gray-scale Lithography of Photosensitive Glass"Proceedings of μ-TAS 2003 7th International Confelence on Micro Total Analysis System. 203-206 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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