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2005 年度 実績報告書

北海道の沿岸域における古津波の認定と評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15651079
研究機関北海道大学

研究代表者

平川 一臣  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 教授 (40126652)

研究分担者 西村 裕一  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20208226)
キーワード超巨大津波 / 古津波堆積物 / 再来間隔 / ジオストライサー / 火山灰 / 粒度組成 / 沿岸砂州
研究概要

現地野外調査:
1:十勝太平洋沿岸の異なる地形を利用して古津波堆積物の観察,記載,試料採取を行った.
それらの地形は,海食崖を伴う海成〜河成段丘,沿岸砂州,泥炭低湿地,段丘面上の浅い谷などである.とくに,根室半島の別当賀地域においては,泥炭が発達する海成段丘開析谷でおいてピット掘削調査,花粉分析用コアサンプラーを用いたボーリング調査およびジオスライサーによる詳しい調査を実施し,火山灰試料,粒度組成分析用古津波試料ならびに年代測定供与試料を採取した.
2:日本海側沿岸域については,羽幌〜天塩において精査を行った.
室内分析:
採取した古津波堆積物の粒径組成分析,ならびに火山灰の岩石鉱物学的分析,火山ガラス屈折率測定を行った.
以上の資料,昨年度までの資料を総合して北海道太平洋沿岸に襲来した過去6500年間の超巨大津波の履歴,とくに波高,遡上過程と遡上範囲,時期,再来間隔について検討し,ほぼ確定することができたさらに,2004,12.26インド洋津波の現地調査で得られて知見との比較検討を行った.
結果:
北海道太平洋沿岸では,過去6500年間に十数回,300〜500年ごとに,インド洋津波級の超巨大津波が発生してきた.直近のイベントは17世紀初頭で,すでに約400年が経過している.津波が運搬した堆積物は海岸付近から内陸へ向かって指数関数的に細粒化し,津波のエネルギーの減衰を示すと解釈できる.地形情報を有効に活用することによって,超巨大津波をさらに波高と浸水範囲について規模評価ができることを示した

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 古津波調査における地形の重要性2006

    • 著者名/発表者名
      平川 一臣
    • 雑誌名

      月刊地球 号外54

      ページ: 1-7

  • [雑誌論文] Rupture process of the 2004 great Sumatra-Andaman earthquake estimated from tsunami wave form2006

    • 著者名/発表者名
      Tanioka, Y., Nishimura, Y.
    • 雑誌名

      Earth Planet Space 58

      ページ: 203-209

  • [雑誌論文] 2004年スマトラ沖地震津波調査報告2005

    • 著者名/発表者名
      鎌滝孝信, 西村裕一
    • 雑誌名

      地学雑誌 114

      ページ: 78-82

  • [雑誌論文] 北海道太平洋沿岸の完新世巨大津波-2003十勝沖地震津波との比較を含めて-,2005

    • 著者名/発表者名
      平川一臣, 中村有吾, 西村裕一
    • 雑誌名

      月刊地球 号外49

      ページ: 173-180

  • [雑誌論文] 2003年十勝沖地震津波の自然海岸における痕跡2004

    • 著者名/発表者名
      西村裕一, 谷岡勇市郎, 平川一臣
    • 雑誌名

      地震 57

      ページ: 135-138

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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