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2003 年度 実績報告書

イネゲノムの高次構造の機能解明に向けたダイナミックなDNA欠失改変

研究課題

研究課題/領域番号 15651088
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

寺田 理枝  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (30137799)

キーワードイネ / Waxy遺伝子 / 欠失変異 / ターゲティング / 大規模アグロバクテリウム形質転換 / ポジティブ・ネガティブ選択 / アルコール脱水素酵素 / 相同組換え
研究概要

単子葉のモデル植物でかつ主要穀物であるイネの網羅的ゲノム情報の蓄積が急速に進みつつある状況下で、我々は、コメの主要成分である澱粉をつくるWaxy遺伝子を標的とした遺伝子ターゲティングを再現性のある実験系として確立することに世界で初めて成功した(Nature biotech.2002,20:1030)。本ターゲティング法での欠失変異誘導の可能性を探り、遺伝子機能解析のみならず遺伝子をコードしていないスペーサー領域の高次ゲノム保持機構を介した動的ゲノムの機能解明への展開を試みるため、まず、すでに確立したWaxy遺伝子で、Waxyのコード領域約3.0kbの欠失改変を行った。すでに構築した各々6.3kbと6.8kbの相同組換え領域を持つWxyターゲティング・ベクターの中間ベクターから、Waxyのコード領域約3.3kbを削除するターゲティング・ベクターを構築した。次いで、大規模アグロバクテリウム形質転換の更なる効率化を進め、この形質転換法に基づき同ベクターを用いて形質転換を行い、ポジティブ・ネガティブ選択後、相同組換え体のPCRスクリーニングを進めたところ、PCR解析で相同組換えが生じたと推定される複数のカルスを得た。再生系統を作出し、さらに詳しい解析を進めている。また冠水ストレスに関わるアルコール脱水素酵素(Alcohol dehydrogenase) Adh遺伝子は第11染色体短腕にAdh1とAdh2が約30kbの領域でタンデムに並んでいることから、Adh1とAdh2遺伝子のハイブリッド遺伝子をデザインしたターゲティング・ベクターによって一挙に約30kbを欠失させるゲノム改変をめざし、Adh領域30kb欠失誘導ターゲティング・ベクターの構築が完了した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Iida S, Terada R: "A tale of two integrations, transgene and T-DNA : gene targeting by homologous recombination in rice."Current Opinion in Biotechnology. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Terada R, Asao H, Iida S: "A large-scale Agrobacterium-mediated transformation procedure with a strong positive-negative selection for gene targeting in rice (Oryza sativa L.)."Plant Cell Reports. (in press). (2004)

  • [文献書誌] 寺田理枝, 飯田 滋: "バイオベンチャー:相同組換えによるノックアウト・イネ"羊土社. 2 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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