研究課題/領域番号 |
15652037
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研究機関 | 山陽学園大学 |
研究代表者 |
清水 律子 山陽学園大学, コミュニケーション学部・コミュニケーション学科, 助教授 (40269981)
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研究分担者 |
久保田 靖子 山陽学園大学, コミュニケーション学部・コミュニケーション学科, 講師 (00341165)
中野 香 山陽学園大学, コミュニケーション学部・コミュニケーション学科, 講師 (00259582)
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キーワード | self-access / reflection / self-assessment / motivation / metacognition / goals / anxiety |
研究概要 |
本年度の研究目標は、「セルフ・アクセス学習プログラム」を完成させ、授業の一環として実施し、その結果を検証することであった。まず、プログラムの効果と汎用性を高めるために、昨年度の研究結果をもとにプログラムにいくつかの改良を行った。その1つが学生用手引き書「Self-Accessガイド」の作成である。このガイドの最初の部分でセルフ・アクセス学習の流れを明解に図解し、人数の多いクラスでも短時間でプログラムを理解させることが可能になった。また、昨年度の自律学習指導の結果を基に、自律度の低い学習者に対して特に有益と思われるメタ認知力(計画力・観察力・評価力)養成のための指導内容をまとめ、「Self-Accessガイド」の中心に据えた。これにより、授業で一斉に行う指導の内容が統一され強化された。「Self-Accessガイド」の最後には、教材一覧と昨年度末に拡大整理した教材のレベル別コード表示を含めた。第2の改良点として、個々の学習者に「Self-Access File」の作成を指示した。これは「Self-Accessガイド」に個々の学生が各自の学習記録と学習報告を加えたもので、これにより、学生がより長い期間の学習をより正確に振り返ることが可能となった。 プログラムの前半が終了した時点で、その成果を学習者のメタ認知力や学習意欲などの観点から検証した。いずれも有効回答数が少ないために結果の一般化は困難であるものの、リスニングについては、このプログラムが学習意欲の上昇に肯定的な影響を与えていることが示された。リーディングの学習記録分析からは学習者が慣れない学習方法に戸惑いを感じている様子が確認され、個別の自律学習指導の方法としての「対話による介入」のあり方に示唆を与える結果となった。 以上の研究結果を2004年度大学英語教育学会全国大会で口頭発表するとともに、学術雑誌などにも発表した。
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