本年度は、国内での文献研究に加えて、8月〜9月にナイジェリアの精神病院において現地調査を実施した。今回は、病院内の治療方法やチーム医療の現状を調査するとともに医療スタッフ(主に精神科ソーシャルワーカー等のコメディカル)および入院患者へのインタビューを通して探索的調査を実施し、仮説構成への洞察を行った。さらに3月には、ナイジェリアへの西洋精神医学導入の先駆者の一人であるドイツ人精神科医(Dr.Med.Alexander Boroffka)への聞き取り調査をドイツにて実施した。 ナイジェリアでは、以下の組織でインタビューを実施した。 1.ヤバ精神病院 ・入院患者(5名) ・精神科ソーシャルワーカー(5名):Mr.P.O.Adebiyi (Chief Psychiatric Social Worker)、Mr.Olumu、Mrs.Adejuwon、Mrs.Akhidenor、Mr.Gbandamosi ・看護士(1名):Mrs.A.O.Subuloye(看護士長) ・副薬剤師長(1名):Mrs.Kumepayi ・作業療法士学校校長(1名):Miss.Toyin Otolorin 他 2.アロ精神病院 ・入院患者(9名) ・精神科ソーシャルワーカー(2名):Mrs.Adenuga (Chief Psychiatric Social Worker)、Mr.Makinde ・看護士(2名):Mr.S.A.Kakejaye(看護士長)、Mr.Adeniji(看護学校副校長) ・研究部スタッフ(1名):Mr.Sunday Ademoye 他 以上の研究成果については、『国際社会文化研究所紀要(第8号)』(龍谷大学)に発表予定である。
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