• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

幾何学的不変式論と極小ラグランジュ部分多様体,安定ケーラー多様体

研究課題

研究課題/領域番号 15654009
研究機関東京工業大学

研究代表者

二木 昭人  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90143247)

研究分担者 吉田 朋好  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60055324)
辻 元  上智大学, 理工学部, 教授 (30172000)
キーワードK安定性 / 定スカラー曲率計量 / モーメント写像
研究概要

コンパクトケーラー多様体Mに定スカラー曲率計量,またはその特別な場合であるケーラー・アインシュタイン計量が存在するための必要十分条件を幾何学的不変式論の意味の安定性で与える研究をおこなった.ここ数年の研究により,偏極多様体にK安定性と呼ばれる安定性の概念が定義され,これが定スカラー曲率ケーラー計量が存在するための必要十分条件であろうと予想されている.今年度はこれが必要条件であることの見通しの良い証明を与えること,この結果を端的ケーラー計量の存在と安定性との関係に拡張することを研究した.まず,K安定性が定スカラー曲率計量の存在のための必要条件であることの証明は,すでにこれまでの研究を用いて得られることがわかった.これは,もし定スカラー曲率計量が存在するならばKエネルギーが下から有界であるというChenとTianによる結果と,Kエネルギーの1助変数変換群の作用のもとでの振る舞いを調べたPaulとTianの結果を用いて示される.PaulとTianの結果は改良の余地がある.次に,端的ケーラー計量の存在問題と安定性の関係を調べるためには,安定性の定義をどう拡張するかが問題となる.これについてはいくつかのアイデアがあるが,拡張された安定性を量る数値的不変量をKエネルギーの1助変数変換群の作用のもとでの振る舞いの中にどう表すかが問題となる.この困難を解決するためには上述のPaulとTianの結果の改良を精密化しなければならない.また,モーメント写像を用いた安定性の概念化の中に,こうした拡張がどう位置づけられるかを研究した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Stability, integral invariants and canonical Kaehler metrics2005

    • 著者名/発表者名
      A.Futaki
    • 雑誌名

      DGA Proc.Prague (印刷中)

  • [雑誌論文] Asymptotic Chow semi-stability and integral invariants2004

    • 著者名/発表者名
      A.Futaki
    • 雑誌名

      International Journal of Mathematics Vol.15, No.9

      ページ: 967-979

  • [雑誌論文] Quasi-projectivity of moduli spaces of polarized varieties.2004

    • 著者名/発表者名
      G.Schumacher, H.Tsuji
    • 雑誌名

      Annals of Mathematics 159

      ページ: 597-639

  • [雑誌論文] ヤウの仕事t2004

    • 著者名/発表者名
      二木 昭人
    • 雑誌名

      数学セミナー 9号

      ページ: 28-32

  • [雑誌論文] An abelianization of SU(2) WZW model

    • 著者名/発表者名
      T.Yoshida
    • 雑誌名

      Annals of Mathematics (To appear)(印刷中)

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi