研究分担者 |
大家 寛 福井工業大学, 工学部, 教授 (80025931)
岡野 章一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10004483)
三澤 浩昭 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90219618)
飯島 雅英 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80232114)
土屋 史紀 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10302077)
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研究概要 |
本研究では、放射線帯内帯の高エネルギー電子の「ダンベル分布」を理解することに端を発して、大胆な仮説、「地球の周辺には未発見のダストプラズマリングが存在する」、を提唱し、その検証を理論と観測から試みる研究を行っている。 (1)チリ・アタカマ砂漠における地球ダスト散乱光成分検出観測データの解析 ダストの光学観測地として、光学観測条件(人工光がなく、大気が薄く、かつ連続晴夜)を満たすサイトであるチリ・アタカマ砂漠が選定され,2003年7月27日より8月1日までの期間にわたり、日没直後、日出直前の天の赤道方向を対称とし、連続観測がおこなわれた。撮像した観測データには、我々がねらいとする地球ダスト光に加えて、大気発(夜光)、星夜光、黄道光が、重畳している。更に観測条件や光学系に起因する大気減光、周辺減光が存在する。これら成分を含むデータから、微弱な地球ダスト光を検出するアルゴリズムの開発が進められ,現在,一様帯状に広がる黄道光の中から、磁気赤道に沿って含まれているであろう地球ダスト微弱光の空間分布抽出が進められている。 (2)放射線帯粒子分布の異方性とダスト存在可能性の解析 あけぼの衛星で観測される放射線帯高エネルギー電子のピッチ角分布を詳細に調査し,磁気緯度に対する異方性分布,及びその磁気活動度依存性の解析を行った。さらに,衛星へのダストの衝突時に出現すると思われる低周波ノイズの存在およびその分布の解析を行った。これらの解析から,高エネルギー電子ピッチ角異常は,地磁気活動,特に磁気嵐に依存することが示された。
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