• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

単波長赤外パルスレーザーによる反応選択性の制御

研究課題

研究課題/領域番号 15655010
研究機関群馬大学

研究代表者

小杉 正紀  群馬大学, 工学部, 教授 (60008464)

キーワード中赤外パルスレーザー / 反応制御 / 官能基選択性 / 脱離反応 / 求核付加反応
研究概要

本研究第一年度の成果として、下記の知見を新しく得ることができた。
1 ハロゲン化アルキルの脱離反応および求核置換反応に対するレーザーパルス照射の効果の検討
キセノン励起YAGレーザーの波長変換によって得られた、エネルギー密度0.06-0.22mJ・cm^<-2>の赤外パルスレーザー光を照射した際に起こる化学変化について、2-ブロモプロパン(照射波長8130nmおよび3351nm)、トリエチルアミン-2-ブロモプロパン混合気体(照射波長3355nm)および1-ブロモ-1-クロロ-2,2,2-トリフルオロエタン(照射波長3315nm)を基質として検討した。その結果、これらの化合物は当該波長レーザー照射(30分-90分)に対して感受性を示さないことがわかった。一方、3-クロロ-1-ブテンに対し波長3342nmのパルスレーザー光を3時間(108,000パルス)照射したところ、1-クロロ-2-ブテンへの異性化を示唆する結果が得られた。
2 カルボニル求核置換反応に関する予備検討
オクタン酸メチルとp-トルアルデヒドの等量混合物に対するトリメチルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウム、塩化エチル亜鉛-1-(N,N-ジメチルアミノ)-2-プロパノール、ジエチル亜鉛-1-(N,N-ジメチルアミノ)-2-プロパノール、および、臭化エチルマグネシウムと無水塩化セリウム(III)から調製されるエチルセリウム反応剤による競争的求核付加反応の官能基選択性を調査した。その結果、トリメチルアルミニウム、ジエチル亜鉛-1-(N,N-ジメチルアミノ)-2-プロパノール、およびエチルセリウム反応剤を求核剤とした場合に、オクタン酸メチルに対するアルキル化が進行し、対応する第二級アルコールが得られることが明らかとなった。その他の反応剤を用いた場合は、求核付加が進行しないことがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Keigo Fugami: "Novel synthetic organic reactions of organotin reagents based on Tin-Hetero Atom Bond"Yuki Gosei Kagaku Kyokaishi. 61・8. 769-777 (2003)

  • [文献書誌] Keigo Fugami: "Palladium-catalyzed novel addition-elimination reaction of alkenyltin reagents to norbornene"Journal of Organometallic Chemistry. 687・2. 567-569 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi