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2004 年度 実績報告書

刺激応答型イオン性液体の開発-「戦う媒体」へのパラダイムシフト

研究課題

研究課題/領域番号 15655014
研究機関大分大学

研究代表者

石川 雄一  大分大学, 工学部, 助教授 (30184500)

キーワードイオン性液体 / グリーン化学 / ポルフィリン合成 / 光応答性イオン性液体 / 酸化還元性イオン性液体
研究概要

イミダゾリニュウム環を母体とするイオン性液体は室温で液体状態の塩である。この環に酸触媒部位を導入し、ジクロロメタンに不溶な酸触媒イオン性液体をジクロロメタンとの二相系での反応に適用した。一般に、機能性化合物の一つであるTPPなどテトラアリールポルフィリンの酸触媒合成には大量の揮発性ジクロロメタンが溶媒として必要である。また高濃度での合成は、非環状化合物の生成が優勢となりポルフィリンの収率が低下する。この二相系をポルフィリンの合成に適用した所、酸触媒イオン性液体相の10回にも及ぶ繰り返し使用が可能であった。また、通常よりも高濃度でのポルフィリンの高収率合成が可能であった。即ち、環境に害があるハロゲン溶媒の使用を劇的に低下させる方法論を確立した。この結果をChem.Commum.に発表した。これとは別に、光と酸化還元に対し応答するアゾベンゼン骨格を母体にしたイオン性液体の合成に成功した。光照射により、液体と固体の相変化が可能である事を認めた。さらに、酸化還元能を持つビオローゲン骨格にイミダゾリニュウム環を導入した所、分子設計次第では、粘性のある流体が得られた。媒体に希釈したビオローゲンの一電子還元体は、容易に空気酸化される。しかし、この溶媒に希釈していないビオローゲンの一電子還元体は、空気中に数日間室温で放置してもそのアニオンラジカルを安定に保つことを見いだした。これらの結果は、投稿準備中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] The first utilization of acidic ionic liquid for preparation of tetraarylporphyrins2004

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Kitaoka, Kaoru Nobuoka, Yuichi Ishikawa
    • 雑誌名

      Chemical Communication イギリス化学会

      ページ: 1902-1903

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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