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2003 年度 実績報告書

無機ナノ粒子を包含する単一分子素子を用いた光合成物質変換

研究課題

研究課題/領域番号 15655053
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

永田 央  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (40231485)

キーワード金属ナノ粒子 / 有機・無機複合体 / 単分子ミセル / デンドリマー
研究概要

1.ベンゼン環の1,3,5-位に分岐を持つ三脚型骨格を用いて、長さの異なるチオベンジルエーテル鎖を有する分子を新規に合成し、金ナノ粒子の安定化性能を比較した。側鎖のベンゼン環が3枚、5枚、7枚のものを比較したところ、側鎖が長くなるほど粒径分布が狭くなることがわかった。コロジオン膜上の透過型電子顕微鏡観察と溶液中の小角X線散乱でそれぞれ得られた粒径分布はよく一致しており、粒子が溶液中でも乾燥状態でも同様の構造をとっていることを示唆している。
2.単分子で逆ミセル構造をとる巨大分子として、内部官能基を持つデンドリマーを新たに開発した。この分子は外側に16個のオクチル基、内側に14個のカルボキシル基を有している。カルボキシル基をナトリウム塩として水/THF混合溶媒中に分散させ、溶媒組成の変化に対する分子状態の変化を動的光散乱法で追跡したところ、THFの体積比が50%を越える前後で大きな変化が見られた。THFがこれより少ない領域では比較的大きな集合体を作っており、THFの割合が増えるに従って集合体の見かけの直径は大きくなる。この領域では多数の分子が集合し、カルボキシル基を外側に出して、内側にオクチル基とTHFを含んだミセル構造をとっていると考えられる。一方、THFの割合が体積比50%を越えると、光散乱強度は突然弱くなり、見かけの直径も小さくなうた。この領域では、少数の分子または単分子で、オクチル基を外側に出した逆ミセル構造をとっていると考えられる。分子動力学計算の結果から分子内には溶媒で埋められた大きな空孔が存在することが示唆されており、ナノ粒子との単分子複合体の形成が期待できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoshihiro Kikuzawa, Toshi Nagata: "Synthesis and Properties of New, Spatially Relaxed Dendrons Containing Internal Carboxyl Groups"Bulletin of the Chemical Society of Japan. 77(印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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