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2003 年度 実績報告書

有機ハイドライドを利用するリバーシブル直接型マイクロ燃料電池の基礎技術研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 15655054
研究機関北海道大学

研究代表者

市川 勝  北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (70176288)

研究分担者 仮屋 伸子  ハイドロジェネティック株式会社, 研究主幹
キーワード直接型燃料電池 / 固体高分子型燃料電池 / シクロヘキサン / 2-プロパノール / 再充電可能 / 水素貯蔵 / リチャージブル燃料電池 / 電気分解
研究概要

平成15年度には、ナノスケールでの触媒調製技術を用いた高活性触媒の開発を行うに際し、触媒設計・開発の指針とするため、新しい燃料である「有機ハイドライド」の電極反応機構を各種電気化学的測定、ガス分析・分光手法を用いて解析した。また水の電気分解と「有機ハイドライド」の水素化を組み合わせた充電技術の開発を行い、シクロヘキサンや2-プロパノールなどの「有機ハイドライド」燃料電池の出力の向上を図るとともに、リチャージブルな燃料電池開発の基礎研究を行った。まず(1)白金を中心とする高活性触媒調製・キャラクタリゼーションを行う。活性炭担持白金触媒および白金バイメタリック触媒を用いて各種電極触媒を新たに調製し、XRD,XAFS等による分光分析およびTEMにより触媒の粒径、分散度、電子状態などの評価を行った。また、(2)従来型シングルセルを用いた電流-電圧特性(発電反応)の観測と同時に反応物・反応生成物のガスクロ分析、ポテンシオスタット・ガルバノスタットによる基礎的電気化学測定により、「有機ハイドライド」電気二重層における酸化反応の反応機構の解明を行った。これにより反応の律速段階は燃料であるシクロヘキサンや2-プロパノールの電極酸化であることを明らかにした。さらに、(3)水の電気分解と「有機ハイドライド」の水素化反応を組み合わせて電流-電圧特性(充電反応)を観測し、その際の触媒の性能を評価した。アセトンを還元水素化するカソード触媒の影響を調べたところ、カソード触媒として白金黒を用いた場合と、炭素担持触媒を用いた場合では、水電気分解および水素酸素系燃料電池運転においても白金黒触媒の場合で過電圧が大きく、セル電圧値の増大もしくは降下が大きいという結果となることを明らかにした。今後は電極反応の詳細なメカニズムの解明とともに高活性なアノード触媒の開発が必要であり、現在研究を継続して行っている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Nobuko Kariya, Atsushi Fukuoka, Masaru Ichikawa: "Zero-CO_2 emission and low-crossover 'rechargeable' PEM fuel cells using cyclohexane as an organic hydrogen reservoir."Chem.Commun.. 690-691 (2003)

  • [文献書誌] Nobuko Kariya, Atsushi Fukuoka, Tadashi Utagawa, Masashi Sakuramoto, Masaru Ichikawa: "Efficient hydrogen production using cyclohexane and decalin by pulse-spray mode reactor with Pt catalysts."Appl.Catal.A.General. 247. 247-259 (2003)

  • [文献書誌] 市川 勝, 仮屋伸子: "石油が運ぶ水素貯蔵・供給インフラ技術の展開"ペトロテック. 27. 57-62 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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