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2004 年度 実績報告書

ガルバニ電池反応を利用した導電性ポリマー/金属酸化物複合材料の作製と評価

研究課題

研究課題/領域番号 15655079
研究機関千葉大学

研究代表者

星野 勝義  千葉大学, 工学部, 教授 (50192737)

キーワード導電性ポリマー / 有機-無機ハイブリッド / 電池反応 / 金属腐食 / ポリカルバゾール / ポリ(3-メチルチオフェン) / 画像形成 / 導電回路パターン形成
研究概要

本研究は、導電性ポリマー材料に金属を蒸着すると、自発的にハイブリッド化反応が生じ、導電性ポリマーと金属酸化物(あるいは水酸化物)の新規ハイブリッド材料が形成されることを主題としている。このハイブリッド化反応は、導電性ポリマーとしてポリピロールを用いた研究に端を発しているが、これまで他の導電性ポリマーでもこのハイブリッド化反応が生じるか否かの確認が課題とされてきた。この確認は、本ハイブリッド化反応の汎用性を判断する上での重要な検討項目である。昨年度は、導電性ポリマーとしてポリカルバゾール(PCZ)およびポリ(3-メチルチオフェン)(P3MeT)を用いた検討を行った。そしてこれらのポリマーを用いた場合でもハイブリッド化が進行することが確認されたが、得られた新規材料の形態および物性等は未検討であり論文報告までは至らなかった。
そこで本年度は、微視形態観察、電気物性、電気化学特性の検討を行った。まず、PCZを用いた場合、アルミニウムとのハイブリッド材料が形成されるが、アルミニウム化合物(酸化アルミニウムあるいは水酸化アルミニウムあるいは過塩素酸アルミニウム)がナノサイズの領域を成し、PCZフィルム中にほぼ均一に分散されていることが判明した。また、電気化学特性では、このハイブリッド膜は、元のPCZ膜と比べ、酸化還元の繰り返し特性に優れる材料であることが判明した。この有機-無機ナノハイブリッドフィルムは他にも種々の機能性を秘めている可能性があり、研究報告をすると共に次年度も引き続き検討する予定である。またP3MeTを用いた場合、無色透明のアルミニウム化合物がポリマーフィルムと明確に分離した層状構造を形成し、PCZの場合とは著しい対称を示した。このケースも形態学的に興味深く、次年度はこの表面層がP3MeTの物性に及ぼす影響について検討する予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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