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2004 年度 実績報告書

マイクロ医療機器開発を目的とした微生物における原形質流動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15656052
研究機関東洋大学

研究代表者

望月 修  東洋大学, 工学部, 教授 (50157830)

キーワードマイクロ / 医療機器 / 微生物 / アメーバ / マイクロロボット / PIV / 原形質流動 / ゾルーゲル
研究概要

低侵襲医療および癌の早期発見・治療のために,マイクロ医療機器の早期開発が望まれている.とくに自走式マイクロロボット(カプセル)の実現はこれからの医療事情を一変するものとして期待されている.低レイノルズ数の流れで混相流である体液中を自走するマイクロロボット実現するためには,体内組織に優しい材料でできたソフトロボットでなければならないと考えている.このためには微生物がよい手本になる.とくにアメーバや粘菌変形体は原形質流動と細胞壁の変形とが組み合わさった運動を行う.この運動機構にソフトアクチュエータやソフトロボット実現のヒントがあると期待できる.ソフトマイクロロボットとしての自走式カプセルを実現するために,たとえば粘菌変形体やアメーバなどの微生物における運動機能の解明を原形質流動と細胞壁変形の関係をマイクロフロービジュアリゼーション技術による速度場計測によって明らかにすること,外部刺激に対する応答特性を明らかにすることを目的に研究を行ってきた.研究成果として,アメーバの内部における原形質流動のPTV計測を行い,仮足とよばれる突起の運動機構と体全体の運動との関係を明らかにした.その結果,原形質におけるゾルーゲル変換が重要であることがわかった.また,原形質に含まれるであろう細胞骨格であるアクチンーミオシンの選択的染色を試み,内部構造を調べた.アメーバは細胞膜が比較的厚いために,染色は困難を極めている.また,標本を作るための固定方法も難しく,細胞骨格の観察は難航している.しかし,やっと可能性が出てきて,最終年度には達成できる見通しが着いている.また,表面構造をAFMで調べており,これに関してもアメーバ表面の構造解明は世界で初めてであろう.これらの研究と平行して,微生物の形による流動抵抗を調べている.これに関しても,PIV計測により速度場を明らかにしている.最終年度には非定常運動における速度場計測を行い,形状と運動性能の関係を明らかにする.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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