1)駅構内でめ実験を行い、レーザスキャナデータから人を抽出、追跡するための基礎的な手法を開発した。合わせて、広い地域をカバーするために多数のスキャナをネットワークで結合し、時刻同期やデータのリアルタイム転送を達成する手法も検討した。実験の結果、人間に関しては、比較的良好な精度でトラッキングできることが示された。 2)上記の実験を通じて、空間に存在する人の密度の多寡という観点からレーザスキャナの適用可能性を評価した。その結果、1平方メートルあたり0.8名程度(駅などにおいて、旅客が一応人の流れに沿って歩くことが可能な程度)であれば、人数のカウントは99%程度の精度で可能であることがわかった。なお、一人一人のトラッキングは8割程度に落ちてしまう。そのため、人数カウント用アルゴリズムとトラッキング用アルゴリズムを分離しそれぞれを改良することが必要であることがわかった。電子タグやCCDカメラなどとの連携可能性も探ることの重要性が認識された。実験にあたってはCCDカメラも併用し、両者を融合したデータを作成し、その有効性を確認したので、来年度以降、具体的な抽出への適用を進める予定である。
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