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2003 年度 実績報告書

住宅所有の構造再編に関する実態分析と政策評価

研究課題

研究課題/領域番号 15656144
研究機関神戸大学

研究代表者

平山 洋介  神戸大学, 発達科学部, 教授 (70212173)

キーワード住宅所有 / 持家市場 / 住宅価格 / 中古マンション / キャピタルロス / 含み損 / バブル経済 / フラグメンテーション
研究概要

1.持家市場の過去20年間における変動状況に関して、住宅統計調査、住宅着工統計調査、住宅需要実態調査、住宅金融公庫利用者実態調査、家計調査、貯蓄動向調査、のすべてを活用してデータを整備し、分析を行った。この結果、住宅価格の変動と持家供給量が相関し、ポスト・バブル期では経済不況が続くにもかかわらず、住宅価格の低下によって供給量が伸びていること、キャピタルロスの増加によって、持家の買い換え市場が停滞していること、これまでに見られなかった現象として、持家から借家に住み替える世帯が増加していること、近年における住宅取得は、標準世帯だけではなく、カップル、単身、高齢者世帯など、新しい需要層が支えている部分が大きいこと、1990年代以降の持家世帯の家計状況が悪化し、ローン返済負担率上昇・債務超過・ローン返済滞納増加等の問題が生じていること、などを明らかにした。
2.不動産経済研究はかの民間機関が発行している住宅経済関係のデータを系統的に収集し、大都市における持家市場の変動について分析を行った。その結果、一戸建よりもマンション、新築住宅よりも中古住宅において住宅価格の低下傾向が著しいこと、バブル期に建設された中古マンションのキャピタルロスが平均2000万円に及ぶこと、ポスト・バブルの住宅供給が都心部において増加することによって、郊外部のマンションのキャピタルロスがいっそう拡大する傾向にあること、したがって都心部と郊外部の状況は連動していること、ポスト・バブル期における住宅供給の促進は都市の社会的・空間的なフラグメンテーションをもたらしていること、を明らかにした。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Yosuke Hirayama: "Home Ownership and Economic Change in Japan"Journal of Asian Comparative Development. Vol.2 No.1. 71-91 (2003)

  • [文献書誌] 平山洋介: "住宅所有システムの構造再編"都市問題. 95巻・1号. 105-131 (2004)

  • [文献書誌] 平山洋介: "住宅所有と不安の感覚"住宅会議. 58号. 10-15 (2003)

  • [文献書誌] 平山洋介: "非営利住宅事業のジレンマと展望"住宅. 52号. 11-17 (2003)

  • [文献書誌] 平山洋介: "研究の現状と展望 住宅・土地"都市計画. 52巻4号. 81-86 (2003)

  • [文献書誌] 平山洋介: "国際住宅学界の動向"住宅会議. 59号. 36-37 (2003)

  • [文献書誌] 平山洋介: "不完全都市 神戸・ニューヨーク・ベルリン"学芸出版社. 382 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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