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2004 年度 実績報告書

石炭の高機能化とファッション化

研究課題

研究課題/領域番号 15656200
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

金 煕濬  豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (50242045)

キーワード石炭 / バイオマス / ホワイトコール / ブリケット / エネルギー / 環境 / 脱硫 / 脱硝
研究概要

化石エネルギーの中で、石炭が将来にわたり発展途上国の安定した一次エネルギー源である.発展途上国のエネルギー消費量の増加は急激で、これらの国々が石炭から石油にエネルギー源を転換するのは石油の資源量の観点からも、経済的な観点からも、不可能である。その解決法は、発展途上国で多く消費されてある低品位石炭の高品位化と、燃焼効率改善による使用量の削減が、最も有効な方法である。本研究ではこの問題を解決するため、石炭とバイオマスを混ぜて複合固体燃料化と、石炭の固定観念(汚い、黒い)の変化を念頭に新しい概念のホワイトコールブリケットを開発し、その特性を調べた。石炭をブリケット化(豆炭又は練炭)するとき、表面を消石灰石又は石灰石をもちいて被服することでホワイトコールを実現した。被服材料としてCa系を選んだ理由としては硫機能を与えるためであった。ホワイトコールは石炭粉塵もなくなり、手で触っても手の汚れが殆ど見られなかった。また、その特性としては燃やすだけで脱硫率が90%、脱硝率も40%も得られた。ホワイトコールの高脱硫性が得られるメカニズムは石炭の燃焼特性に起因した。石炭はまず揮発分が短い時間で(約5分)揮発し燃焼する。その後徐々に固定炭素分が燃焼する。硫黄分も同様な挙動をしおり、今まで脱硫不可能であった揮発分に含まれた硫黄分がホワイトコール表面で消石灰と反応し石膏として固定された。以上のことから、石灰石を被服する時に必要なコストを脱硫・脱硝費用と考えれば、経済的、環境的にも受け入れると確信した。予算上大量生産の可能性な実験機までは進んでないが、本実験結果は深刻化しつつある発展途上国におけるエネルギー問題及び酸性雨問題を解決する一つ対策となる技術であると確信する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004 2003

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Combustion Properties and Desulfurization of High Sulfur Containing Indian, Nepali Coals Using Lime Based Products2005

    • 著者名/発表者名
      Ramesh M Singh, Tianji Li, HeeJoon Kim
    • 雑誌名

      ES&T (printing)

  • [雑誌論文] A Kinetic Study on the Reaction of Carbon with NO2004

    • 著者名/発表者名
      Hee-Joon Kim, Minami Wataru, Tianji Li
    • 雑誌名

      Asia Pacific Confederation of Chemical Engineering, Kitakyushu, Japan Oct.17-21, 2004

  • [雑誌論文] Development of White-Biocoalbriquettes with High Desulfurization Function2003

    • 著者名/発表者名
      Heejoon Kim, Guoqing Lu, Tianji Li, Masayoshi Sadakat
    • 雑誌名

      Energy & Fuels Vol.17, No.5

      ページ: 1239-1243

  • [雑誌論文] Denitrification Mechanism of NaOH in Combustion of Coal Briquette2003

    • 著者名/発表者名
      Hee-Joon Kim, Tianji Li
    • 雑誌名

      Twentieth Annual International Pittsburgh Coal Conference, Pittsburgh USA 2003.9

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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