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2004 年度 実績報告書

暗期特異的遺伝子を用いた花芽誘導過程の分子的機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15657013
研究機関大阪市立大学

研究代表者

樽井 裕  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (00236770)

キーワードアサガオ / 花芽誘導 / 花芽形成 / SSH法 / 暗期特異的 / 遺伝子発現
研究概要

植物の花芽形成メカニズムを分子レベルで解明するため、花芽誘導時、および花芽形成初期に発現する遺伝子群を同定し、その働きを調べることを目指した。アサガオ(Pharbitis nil)の臨界暗期処理した子葉から、アニオントランスポーターと相同性の高いPnAOTが得られた。コードするタンパク質は7回膜貫通ドメインを持ち、上流プロモーター領域の配列にジベレリン因子をもつことが見出され、事実ジベレリンによって発現誘導されることを確認した。また、花芽形成初期の分裂組織から単離されたプロテインホスファターゼ様タンパク質をコードするPnPP2C遺伝子は核局在シグナルを有していることから、転写因子などのリン酸化状態を介して花芽形成過程に働いている可能性が示唆された。いずれの遺伝子も、その生理的役割を明らかにする目的で、過剰発現プロモーターを用いた形質転換植物の作出を試みている。一方、前年度に単離されたPNJ1を過剰発現するトランスジェニックタバコを作出し、生理的解析を行なったところ、野生型に比べ葉内のデンプン量が低下していることが明らかになった。特に暗所でインキュベートしたときにその傾向が強いことから、PNJ1は暗期の糖のシンク・ソース転流に関わっていることが示唆された。花芽形成初期過程で糖の輸送量が著しく変化することとの関連性をさらに調べるため、アラビドプシスで形質転換体を作出する予定である。また、PnADHと相同性の高いABA2をノックダウンしたRNAiアラビドプシス植物を作出し解析したところ、種子形成が部分的に抑制されるほか、主根の伸長阻害と側根の形成促進が見られたことから、配偶子形成や分裂組織の維持などに関わっていると考えられた。さらに形質転換体の解析を進める予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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