研究概要 |
1.EST決定 本年度はシャジクモについて、全長cDNAライブラリーを作成し、その中から5000個の5'ESTの決定を行った。その結果、約1500個の推定遺伝子配列が得られた。 2.シャジクモ・ミカヅキモの遺伝子の比較 昨年度に引き続き、シャジクモ・ミカヅキモの遺伝子を、その他の生物、特に陸上植物との比較を行った。その中で、knox class Iに属する遺伝子では、ミカヅキモからシャジクモにいたる進化の過程で遺伝子重複が起きていることが、分子系藤樹から明らかになった。 3.ミカヅキモおよびシャジクモ遺伝子の発現解析 上記のknox class Iに属する遺伝子をはじめとして5遺伝子群をミカヅキモとシャジクモでの発現解析をリアルタイムPCR方によりおこなった。その結果、knox class I, myosin class XIに属する遺伝子で、生殖時に有意な発現増加が見られた。今後、ノーザン・ハイブリダイゼーション法,in situハイブリダイゼージョン法を用いた詳細な発現解析を行う予定である。 4.ミカヅキモおよびシャジクモESTのデータベース作成 本研究で得られたミカヅキモおよびシャジクモESTに関してデータベースを作成した。ミカヅキモについてはすでにインターネット経由で公開している(http://gnetum.c.u-tokyo.ac.jp/closterium/)。
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