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2005 年度 実績報告書

中心体に局在するDNAの解析-中心体の超源を探る-

研究課題

研究課題/領域番号 15657057
研究機関神奈川大学

研究代表者

日野 晶也  神奈川大学, 理学部, 教授 (00144113)

研究分担者 安積 良隆  神奈川大学, 理学部, 助手 (50211701)
キーワードイトマキヒトデ / 中心体 / ゼニゴケ / 精子 / DNA / バフンウニ / PCR法 / 減数分裂
研究概要

本研究はイトマキヒトデの精子中心体分画より精製した新奇DNA(中心体DNA)の塩基配列をもとに、このDNAの機能と進化的意義を探ることを目的として研究を進めている。本年度は、イトマキヒトデの卵減数分裂過程と同様に成熟分裂完了後、中心体を消失するバフンウニ卵を用いて、未成熟卵から成熟未受精卵に至るバフンウニ卵の成熟過程における中心体DNAの検出を試みた。その結果、中心体を有する未受精卵からPCR法による中心体DNAの存在が確認された。一方、極体放出を完了し、中心体を失った成熟未受精卵ではPCRによる中心体DNAが増幅されなかった。受精卵及び精子からはイトマキヒトデと同様に中心体DNAが増幅され、その塩基配列はイトマキヒトデと98%以上の相同性が確認された。以上の結果は、中心体を有する未成熟卵では中心体DNAは検出されるが中心体を失った成熟未受精卵では中心体DNAも失われていることを示唆する。さらに受精卵及び胚ではこのDNAが検出されることから、バフンウニ胚から検出された中心体DNAの相同配列は受精した精子の中心体に由来することが示唆された。さらに、動物と同様に中心体を有するゼニゴケを材料として、相同なDNAが植物にも存在するか否かについて探索した。その結果、ゼニゴケ精子からは動物と同様に約500bpのPCR産物が増幅された。このDNAの塩基配列を決定し、動物で高く保存される中心体DNAの配列と比較解析したところ、95%以上の極めて高い相同性が得られた。以上の結果から中心体DNAは動物、植物にかけて広く保存され極めて高い相同性が保持される新奇のDNAであることを示唆する。これらの結果について、英文原稿を作成し投稿準備を開始した。最終段階で中心体に局在するDNAの存在を電子顕微鏡レベルでその局在を明らかにする見通しができ、これについて納得のゆく結果を得た上で発表することとした。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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