研究課題/領域番号 |
15658024
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
清水 昌 京都大学, 農学研究科, 教授 (70093250)
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研究分担者 |
片岡 道彦 京都大学, 農学研究科, 助教授 (90252494)
小川 順 京都大学, 農学研究科, 助手 (70281102)
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キーワード | 脂質 / 分泌生産 / 高度不飽和脂肪酸 / 脂肪球 / 油滴小胞 / 界面活性 / セレブロシド / Mortierella alpina |
研究概要 |
我々は、糸状菌による高度不飽和脂肪酸生産研究の過程で、脂質を大量に菌体外へ分泌する変異株を得ることに成功した。本研究ではこの変異株における脂質分泌生産機構の解明へ向け、分泌される脂肪球膜を構成する分子の構造と機能の解明を試みた。 アラキドン酸生産性糸状菌Mortierella alpina 1S-4株から変異処理により得られた脂質分泌性変異株V6株の培養液上清より、分泌脂肪球を濃度勾配遠心法にて精製し、精製分泌脂肪球よりBligh-Dyer法にて全脂質画分を抽出した後、薄層クロマトグラフィーにより極性脂質分子種を解析した結果、主成分としてセレブロシド様物質を、また、リン脂質を微量成分として同定した。そこで、分泌脂肪球膜の主要極性脂質であったセレブロシド様物質の単離・精製および構造解析を試みた。 脂質分泌性変異株V6株の培養液上清よりBligh-Dyer法にて全脂質画分を抽出した後、各種クロマトグラフィーによりセレブロシド画分を精製した。その結果、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて挙動が異なる2つの分子種が得られた。これらをSphingolipid ceramide N-deacylaseにて処理し、薄層クロマトグラフィーにより分析したところアミノ基の存在が認められ、これらの極性脂質はセレブロシドであることが確認された。GLC、GC-MSの結果から、これらのセレブロシドはいずも炭素数14、15、16の2-ヒドロキシ飽和脂肪酸を主要構成脂肪酸とし、構成糖はグルコースであることが判明した。従って、これら2つの分子種の差異は長鎖塩基部分の構造の違いによるものと予想された。
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