研究課題
アレルゲン或いはペプチド遺伝子を組み込んだ食品微生物を開発し、それ自体またはそれら微生物が生み出す醗酵産物を経口減感作療法に応用する目的で下記の研究を行った。1.アレルゲン或いはペプチド遺伝子の食品微生物への導入コナヒョウヒダニから選定したワクチン用遺伝子derf7を、以前当研究室で開発したpRN14シャトルベクターに挿入し、プロバイオティクスL137株に導入した。プラスミドベクターとして存在していることを分子生物学的に確認した。内在性プラスミド間の相同性組換えを利用した安全性ベクターの構築を試みているが、取得には至っていない。2.機能性プロバイオティクスによる食品の製造とアレルゲンの定性・定量ワクチン用遺伝子derf7を導入したプロバイオティクスL137株を培養し、粗酵素液を用いて定量を行ったところ、1リットル培養液当たり約1mgの生産量であった。これは大腸菌を宿主に用いた時の五十分の一であった。組換え株を大量培養し、ワクチン用抗原としてDerf7をSDS-PAGE上で単一になるまで精製を行った。そのサンプルを用いて、ダニ喘息患者血清のIgE抗体との結合能を検定したところ、組換え抗原タンパク質は有意な結合能を有していた。3.機能性プロバイオティクスの食品としての薬理評価・安全性試験野生型プロバイオティクスL137株の毒性試験を調べるために、熱死菌体をマウスに腹腔内と経口で投与したが、急性毒性などの重篤な症状は認められなかった。
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