1.試験地の設定 コナラを主とする落葉広葉樹二次林に150mx150mの試験地を設定した。クリの繁殖個体の直径を調べ、位置を特定後、試験地中心部にコア・プロット(70mx70m)を設定し、そこで出現した当年生実生すべてをマーキングし、位置を特定した。 2.母樹候補木の葉および実生の果皮の採取とDNA分析 150mx150m試験地のクリ繁殖個体の葉を採取し、DNAを抽出し、マイクロサテライトマーカー(SSR)で分析した。さらに、コアプロット(60mx70m)内のすべての当年生実生から果皮を採取し、DNAを抽出し、マイクロサテライトマーカー(SSR)で分析した。 3.マイクロサテライトマーカーによる親子の特定 マイクロサテライトマーカー(SSR)で親子の特定を行った。しかし、ブナなどに比べ決定率は低かった。 4.母樹ごとの散布距離の推定 個々の実生と母樹の位置関係から散布距離を計測した。散布距離は平均で14.5mで最大で45.5mであった。さらに母樹ごとの散布距離を算出した。
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