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2003 年度 実績報告書

卵質を決定する分子機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15658059
研究機関九州大学

研究代表者

松山 倫也  九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (00183955)

研究分担者 山口 明彦  九州大学, 大学院・農学研究院, 助手 (10332842)
キーワード卵質 / 排卵 / 受精率 / 孵化率 / 卵成熟促進因子 / MPF活性 / ブリ / ゼブラフィッシュ
研究概要

卵質低下のなかでも、卵巣腔内に排卵された卵(排卵卵)の受精率が滞留時間に伴い急激に低下する「排卵後過熟」に焦点を絞り、その分子的要因を明らかにすることを目的として研究を進めている。一般に正常な排卵卵は、第二減数分裂中期で停止しており、産卵され受精すると減数分裂が完了する。また、卵成熟促進因子(MPF)はcdc2キナーゼとサイクリンBからなる複合体で、そのキナーゼ活性は第二減数分裂中期で高い活性を維持することが知られている。本年度は養殖対象種のブリと、モデル動物として、ゲノム情報が整備されているゼブラフィッシュを用いて、排卵後過熟とMPF活性との関係を調べた。
ブリ(4尾)はHCG(500IU/kg)を投与することにより42時間後に排卵させ、排卵確認後、腹部を経時的に搾ることで排卵卵を採取した。ゼブラフィッシュ(8尾)は雄2尾、雌1尾をペアリングさせ、翌日点灯後に排卵させた。採取した排卵卵は人工授精させて、受精率、孵化率を測定した。MPF活性は[γ-^<32>P]ATPを用い、リン酸基のヒストンH1への取り込みによって測定した。
両種ともに排卵後の経過時間に伴い受精率、孵化率は減少した。一方、受精率0%の排卵卵においても、MPF活性は排卵直後の高い活性が維持されていた。さらに、受精率の低下した排卵卵でも高分子量のゲノムDNAが保持されていた。以上の結果、排卵卵は正常な細胞質を維持していることが示唆され、受精率低下の原因として、精子が卵内に進入していないなど他の可能性が考えられた。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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