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2004 年度 実績報告書

軟体動物アルギン酸リアーゼの起源と遺伝子構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15658061
研究機関北海道大学

研究代表者

尾島 孝男  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (30160865)

研究分担者 岸村 栄毅  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (50204855)
田中 啓之  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助手 (90241372)
キーワードアルギン酸リアーゼ / 軟体動物 / 一次構造 / 遺伝子 / cDNA / 分子クローニング / アワビ / ポリマンニュロン酸リアーゼ
研究概要

本年度は、アワビ・エンド型アルギン酸リアーゼ(HdAly)の構造遺伝子を染色体DNAライブラリーからクローニングし、そのイントロンとエキソンの配置を解析した。構造遺伝子の塩基配列とcDNAの塩基配列とを比較した結果、HdAlyの構造遺伝子は2784bpから成り、2つのイントロンで分断された3つのエキソンから構成されることが明らかになった。イントロンの位置は5'-非翻訳領域内部および分泌シグナルと触媒部位の連結部位にそれぞれ存在していた。なお、HdAlyの触媒部位のコード領域は1つのエキソンから構成されていたが、これはHdAlyの構造遺伝子の起源が比較的新しいことを示すものと考えられる。一方、本年度はエゾアワビ消化液から新たにエキソ型のアルギン酸リアーゼHdAlexを単離した。HdAlexはSDS-PAGEで分子量約36,000の単一バンドを示し、poly(M)-blockを特異的に分解した。また、ポリマンヌロン酸分子の還元末端より2番目のグリコシド結合を切断することが明らかになった。次いでアワビ肝膵臓cDNAライブラリーからHdAlexのcDNAをクローン化し、その塩基配列を分析した。その結果、cDNAの翻訳領域822bpからHdAlex前駆体の273残基のアミノ酸配列が演繹された。さらに、HdAlexは翻訳後修飾により256アミノ酸残基から成る成熟体に変換されることが明らかになった。HdAlexのアミノ酸配列は、アワビのエンド型リアーゼHdAlyと67.2%、サザエのエンド型リアーゼと61.8%、およびクロレラウィルス・アルギン酸リアーゼ(CL2)と34.1%の相同性を示した。これらの結果より、エンド型とエキソ型のアルギン酸リアーゼ遺伝子が共通の祖先遺伝子から分化したことが強く示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Production of oligoalginates by the digestion of Laminaria with abalone alginate lyase2004

    • 著者名/発表者名
      S.Yamamoto, H.Suzuki, K.Suzuki, T.Ojima
    • 雑誌名

      6^<th> Asia-Pacific Marine Biotechnology Conference (China)

      ページ: SS2-03

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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