研究概要 |
哺乳動物の抗体はH鎖とL鎖の2本鎖からなる。しかしラクダ科のリャマはH鎖のみから成る抗体を産生し、その抗体はきわめて耐熱性である。本研究はリャマのH鎖抗体ならびに免疫系に注目し、特異的なH鎖抗体をラマでつくらせ、その抗体遺伝子を単離し、大腸菌で一本鎖抗体を作出し、治療に用いようとするものである。 今年度は、インフルエンザウイルスHA抗原で免疫したリャマより抗体を分離し解析している。併せてリャマの免疫系を解析することとしてリャマのサイトカイン遺伝子にも注目して解析した。リャマにリポ多糖体を接種後、末梢血リンパ球を集め、mRNAを抽出しcDNAを作成した。PCR法を用いこれまでにリャマのインターロイキン(IL)2,12、インターフェロンγなどの遺伝子を明らかにし、論文にまとめた。
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