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2004 年度 実績報告書

根分泌物質を介した植物と土壌微生物の相互関係に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15658101
研究機関弘前大学

研究代表者

杉山 修一  弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (00154500)

キーワード部分泌有機物 / 作物 / 糖類 / HPLC
研究概要

(1)イネ科,マメ科,キク科,アブラナ科に属する作物4科22種について,根から分泌する糖類を定量的に解析した。人工気象室でポットにシリカサンドをつめ各種を栽培し,5〜6回定期的にサンプリングし,シリカサンドに分泌された糖をエタノールで回収し,エバポレーターで濃縮後,HPLCにより,糖の組成と各糖の量を定量した。分泌糖量と各収穫時の根乾物重は高い相関を示したので,両者の回帰を求め,その傾き(回帰係数)を根分泌糖量の指標として比較した。
(2)生育初期には,根からソルビトールが分泌されたが,根の生長が指数関数的に増える頃には,分泌糖がグルコースとフルクトースに変化し,ソルビトールの分泌は見られなかった。ラフィノースは,マメ科に見られたが,その他の科の作物には検出できなかった。
(3)科間には,分泌糖量に大きな差が見られ,マメ科が最も量が多く,次いでイネ科,キク科,アブラナ科となった。特にアブラナ科では,生育が増しても糖の増加は顕著に見られなかった。科間の差は,根における土壌微生物の共生関係と密接に関係しており,根粒菌と菌根菌と共生関係を持つマメ科で分泌糖量は最高に,土壌部生物と共生関係をもたないアブラナ科で最小となった。
(4)施与肥料を低くして栽培したところ,葉に蓄積された炭水化物や根の量が低下したにもかかわらず,分泌糖量は増加した。このことで,植物は根から糖を受動的に分泌しているのでなく,能動的に分泌していることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 図書 (1件)

  • [図書] ストレス検定法(草地科学実験・調査法)2004

    • 著者名/発表者名
      杉山 修一
    • 総ページ数
      130-141
    • 出版者
      日本草地学会

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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