研究課題/領域番号 |
15659054
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
岡村 康司 岡崎国立共同研究機構, 統合バイオサイエンスセンター, 教授 (80201987)
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研究分担者 |
岩崎 広英 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (30342752)
佐藤 主税 産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, 主任研究員 (00357146)
高見 英人 海洋科学技術センター, 極限環境生物フロンティアゲノム解析研究グループ, グループリーダー (70359165)
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キーワード | イオンチャネル / 膜電位 / ゲノム |
研究概要 |
当初NaChBacは、低分子量(アミノ酸約270残基)の電位感受性チャネルであり、遺伝子操作、発現実験が容易であり、GFPなどとの融合蛋白の作成などにより膜電位レポーター分子のデザインに適すると考えられた。実験計画通り、NaChBac蛋白のポア領域のアミノ酸を変異させ、非イオン透過型チャネルとし、ツメガエル卵母細胞発現系およびtsA201細胞において発現実験を行い、電位センサーの電気生理学的計測を行った。し,かしゲーティングに伴うゲート電流量は少なく、詳細な生物物理学的解析が困難であることが判明した。発現量を増加させるため、N末端側やC末端側の細胞内領域を欠失させる変異分子を作成したところ、電流量が二倍程度に増加したものの、ゲート電流の解析には不十分であった。更に、各部分のアミノ酸配列を変異させたり、また発現系細胞を変えても、十分には改善されなかった。他方、最近のゲノム情報の蓄積から、近年、NaChBacと同様な細菌由来電位依存性チャネル分子が複数同定されつつある。我々自身も別の研究プロジェクトにより、ユウレイボヤゲノムから新規のチャネル様構造を有する膜蛋白を複数同定することに成功した。現在、NaChBacの発現量を増加させるための工夫を行うとともに、別の細菌由来チャネル蛋白を入手し、同様な機能発現実験を試みている。また、ユウレイボヤゲノムから探索した遺伝子について、cut-open法や二本微小電極電位固定法による計測を行っている。
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