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2003 年度 実績報告書

椎骨静脈叢を経由して帰還する血液による体温調節反応の修飾

研究課題

研究課題/領域番号 15659056
研究機関島根大学(医学部)

研究代表者

紫藤 治  島根大学, 医学部, 教授 (40175386)

研究分担者 川北 映輔  島根大学, 医学部, 助手 (30362916)
丸山 めぐみ  島根大学, 医学部, 助手 (80346379)
橋本 道男  島根大学, 医学部, 助教授 (70112133)
北垣 一  島根大学, 医学部, 教授 (10234238)
キーワード椎骨静脈叢 / 下大静脈 / 血管造影 / MRI / 腹臥位 / ガドリニウム
研究概要

本年度は下肢から帰還する静脈血が脊柱管内の静脈叢をどの程度経由するかをMRIによる血管造影により検討した。
健康な成人男子2名を被験者とした。被験者には実験の内容、危険性などを詳細に説明し、それぞれの被験者から書式のinformed consentを得た。予備実験として、腹部静脈造影に適切なガドリニウム系造影剤(マグネスコープ、ガドテル酸メグルミン3.7695g/15ml含有)の濃度を決定した。足背静脈にカニュレーションした被験者1名を、MRI(島根大学医学部附属病院に既存)に仰臥位で固定した。安静を得た後、マグネスコープ15倍希釈液を1ml/secの速度で25ml静脈内へ投与した。投与前後の腰部MRI画像を前額断、歯状断で撮影した。下肢からの造影剤は下大静脈を帰還し、脊柱管内はほとんど造影されなかった。腹部正中を一点で庄迫した状態で同様な血管造影を行ったが、下肢から帰還する静脈血が脊柱管内の静脈叢を経由して右心系へ帰還することは確認されなかった。2人目の被験者においても仰臥位での腹部静脈造影では、脊柱管内の静脈は造影されなかった。そこで、被験者を腹臥位としその足背静脈にマグネスコープ7.5〜15倍希釈液を投与したところ、圧迫の最も強いと思われる下位腰椎レベルで腰静脈あるいは前外椎体静脈叢を経由して脊柱管へ向う大量の血流が確認された。しかし、これら血液は脊柱管内をほとんど上行せず、直ちに上位の下大静脈内へ環流した。これらから、安静時、下肢から帰還する血液量が少ない場合には、帰環血のほとんどすべてが下大静脈を経由するが、下大静脈が圧迫された際にはその一部が側副路を経由され得ることが示唆された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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