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2003 年度 実績報告書

上皮創傷治癒におけるIGF-1の新たな機能の解明と創薬への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15659061
研究機関山口大学

研究代表者

乾 誠  山口大学, 医学部, 教授 (70223237)

研究分担者 木村 佳弘  山口大学, 医学部, 講師 (90301308)
キーワード上皮 / Insulin-like growth factor / Substance P / 角膜 / 組織培養 / 上皮進展促進作用 / 融合蛋白質 / 創傷治癒
研究概要

上皮創傷治癒は、サブスタンスP存在下にIGF-1によって著明に促進される。本研究代表者らは、最近、この作用がIGF-1の12アミノ酸かちなるCドメインによるもので、従来から知られているIGF受容体やインスリン受容体を介するものでないこと見出した。即ち、IGF-1は、これまで知られていない新たなメカニズムで上皮伸展促進作用を有することが明らかとなった。本研究では、IGF-1のCドメインによる上皮伸展促進作用を利用した新たな創傷治癒促進薬の開発を目指して、12個のアミノ酸からなるIGF-1のCドメインのうち上皮伸展促進作用に必須な最小アミノ酸配列の決定を行った。まず、IGF-1のCドメインとGSTの融合蛋白質を作成し、サブスタンスP存在下で角膜組織培養による上皮進展促進効果を解析したところ、融合蛋白質はCドメインと同等の促進作用を有していた。次に、融合蛋白質のCドメイン部分のアミノ酸をそれぞれアラニンに置換した変異融合蛋白質を作成し、上皮進展促進作用を解析した結果、CドメインのS-S-S-Rの各アミノ酸の置換により促進作用が消失した。さらに、この4つのアミノ酸からなる合成ペプチドを用いて上皮進展促進作用を解析したところ、IGF-1或いはIGF-1のCドメインと同等の上皮進展促進作用を発揮することが明らかとなった。以上の結果よりサブスタンスP存在下のIGF-1による上皮進展促進作用の最小アミノ酸配列がS-S-S-Rであることが明らかとなった。このS-S-S-Rペプチドには、IGF-1受容体には何ら影響を与えず、細胞増殖作用や血管新生作用を有さず副作用の少ない創傷治癒促進薬となり得ることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Naoyuki Yamada: "Role of the C domain of IGFs in the synergistic promotion with a substance P-derived peptide of rabbit corneal epithelial wound healing."Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Takashi Iwamoto: "Differential modulation of NR1-NR2A and NR1-NR2B subtypes of NMDA receptor by PDZ domain-containing proteins."J.Neurochem.. (in press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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