研究概要 |
近年,半導体素子などを使用した核医学デジタルイメージング機器が開発されている.しかしデジタル画像特有の問題としてセンタアライメント,シフトアライメントがある.このため小さい集積が2つの画素にまたがった場合,より広がった像となってしまう.そして画素あたりのカウントも半分になる.このことを踏まえて的確に空間分解能を把握しなければならない.一方NEMAにおいては,センタアライメントとシフトアライメントを平均化して空間分解能評価しているにすぎない.そこで今回NEMAにはない次世代核医学デジタルイメージング装置にも対応できる新しい性能評価法を開発することを目的とした.そして今後の研究において,半導体デジタルガンマカメラの空間分解能の評価をおこなえるようにした.今回構築する方法はチューブ状の線線源を使用するNEMAとは違い,極薄の小型面線源を使用する.この面線源を微小量移動させてセンタアライメントとシフトアライメントの両方の測定を行う.そしてその両方の条件ごとのエッジを評価する.また回転ステージに面線源を装着することで,ピクセルと面線源のエッジの角度が違う状態を測定する.これらの撮像を行えるように,今年は電動ステージ,特注MSCコントローラ,特注GP-IBユニット基盤加工を購入し,極薄の小型面線源を微小量移動できる新しい線源支持移動システムを構築した.これにより面線源を微少量回転することが,コントローラを用いて可能となった.
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