研究課題/領域番号 |
15659275
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山田 章吾 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60158194)
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研究分担者 |
江刺 正喜 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (20108468)
石井 慶造 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00134065)
高井 良尋 東北大学, 病院・助教授 (50107653)
仲田 栄子 東北大学, 先進医工学研究機構, 助手 (60375201)
根本 建二 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10208291)
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キーワード | 放射線治療 / 体内埋め込み型 / リアルタイム線量計 |
研究概要 |
放射線治療技術は定位放射線治療、強度変調放射線治療(IMRT)に始まり、近年急速に進歩している分野で、照射精度の向上も著しい。にもかかわらず過剰照射、過少照射などの放射線治療医療事故が多発している。こうした医療事故の根本原因は体内の照射線量をリアルタイムに知ることができないことに起因している。体内の照射線量がリアルタイムにモニタできない現状では放射線治療医はその医療事故に対して医療事故が発生したか否かも判断できないのが現実である。リアルタイム式体内線量測定システムが開発されれば、その信号を元に治療装置の制御が可能であり、正確な照射線量投与と同時に、医療事故を皆無とすることが可能である。リアルタイム式体内埋め込み型放射線量測定システムは放射線治療を行う上で必須のシステムであるが、放射線検出および体外モニタリング方法がきわめて困難なことから、世界のどこでも開発されていないのが現状である。今回、私どもは、工学系研究科の石井研究室と共同研究を行うことにより、実際のリニアックによる線量率1〜6Gy/minのX線照射に対してCdTe結晶が線量に比例して20〜90nAの微弱な電流を発生することを確認した。また本電流は照射開始と同時に発生し、照射終了と同時に止まることを確認したので、本線量計によりリアルタイムのモニタリングが可能であることが判明した。従ってこの微弱な電流を増幅し、交流磁場を発生させることで、体外でのリアルタイム線量測定が可能である。
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