研究課題/領域番号 |
15659318
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田林 晄一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90142942)
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研究分担者 |
宮崎 純一 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10200156)
新田 能郎 東北大学, 病院・助手 (80375005)
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キーワード | 人工血管感染 / 胸部大動脈瘤 / 骨髄幹細胞 / 徐放性 / ゼラチン / bFGF / G-CSF / 縦隔炎 |
研究概要 |
胸部大動脈瘤の手術治療成績は近年向上し、破裂死亡の減少に大きく寄与していると考えられるが、未解決の術後合併症も依然少なくない。特に人工血管感染は、重篤かつ治療に難渋する合併症で、敗血症、多臓器不全、吻合部破裂に至り、救命し得ないことが多い。 本研究では、bFGF徐放性ゼラチンを用いて、人工血管吻合部及び人工血管外周全面に、bFGFを供給する一方、G-CSFを用いて骨髄幹細胞を大量に誘導することで、人工血管周囲に毛細血管網を構築し、豊富な血流を人工血管外壁全面に供給することで、感染を抑えうるか明らかにすることを目的とした。 (1)人工血管感染モデルの確立 当初、イヌ下行大動脈の人工血管置換術後に、人工血管外面に細菌を塗布し、経過観察を行う予定であったが、感染実験環境の制約があることが明らかとなり、まず小動物で基礎データを得ることが重要と判断した。ラットの皮下に人工血管を移植し、感染させるモデルの作成を行った。細菌感染の再現性が得られ、自然治癒のない条件の決定を行った。 (2)人工血管周囲毛細血管網の構築、耐感染能の評価 人工血管周囲に血管新生因子徐放性ゼラチンを散布し、同時にG-CSF投与による骨髄幹細胞の誘導を行った。結果、人〓管周囲に毛細血管網の構築が得られた。人工血管移植1週後、毛細血管網構築された時点で、細菌(MSSA)液を注入し〓日後に摘出し、感染率の評価を行ったところ、血管新生因子徐放性ゼラチン+G-CSF投与群は対照群と比較し、有意に〓率の低下が確認された。 尚、全ての動物実験は、東北大学動物実験施設マニュアルに従って、愛護的に行った。
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