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2003 年度 実績報告書

感温性ゼラチンを細胞外マトリックスに用いた生体内での三次元的心筋組織構築の試み

研究課題

研究課題/領域番号 15659329
研究機関国立循環器病センター研究所

研究代表者

高野 久輝  国立循環器病センター研究所, 副所長 (60028595)

研究分担者 巽 英介  国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 室長 (00216996)
妙中 義之  国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 部長 (00142183)
武輪 能明  国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 室長 (20332405)
キーワード感温性ゼラチン / 細胞外マトリックス / 再生治療 / 心筋組織 / 三次元組織
研究概要

本研究の目的は感温硬化性ゼラチンであるポリN-イソプロピルアクリルアミドグラフト化ゼラチン(以下、ゼラチン)を細胞外マトリックスとして用いることにより三次元心筋組織を作成することである。本年度は溶解するゼラチンの濃度と溶解細胞数についての至適な条件設定を行った。
実験方法としてはラットの胎仔心筋細胞を単離、ゼラチンと混合し2週間の培養後に肉眼的、位相差顕微鏡的に組織の拍動を確認するという方法を用いた。
ゼラチンの濃度については4、5、7.5、10、12.5%の各濃度について、溶解細胞数10×10^6/mlの条件で検討した。結果として4%の濃度では加温してもゲル化せず、細胞外マトリックスとして使用することはできなかった。5%以上ではゲル化したが7.5、10、12・5%ではゲル内部で細胞が生存することができなかった。結果的に5%ではゲル化し、内部で細胞が生存することが可能であり、至適な条件と考えられた。
溶解細胞数については1、2、5、10、50×10^6/mlの各細胞数について、ゼラチン濃度5%の条件で検討した。結果として1、2×10^6/mlでは細胞は散在し孤立した状態で拍動し、5、10×10^6/mlではクラスターを形成し、拍動したがそれ以上の細胞同士の結合は確認できなかった。しかし、50×10^6/mlでは比較的多くの細胞が結合した集合体が所々で拍動し、至適な条件であると考えられた。しかし、いずれの条件においても拍動は肉眼的には確認できなかった。
結果としてゼラチン濃度5%、溶解細胞数50×10^6/mlを用いれば心筋組織を作成することが可能であると考えられた。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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