研究概要 |
間葉系幹細胞C3H10T1/2細胞を用いた象牙芽細胞分化のモニター法の開発を試みる方法の第一歩としてDspp遺伝子のゲノムDNAの単離とknock-inによるLacZ遺伝子の挿入を行うためのtargeting vectorの作製を行った。ゲノム情報をもとにプライマーを設計し,C3H10T1/2細胞のゲノムからlong PCRによりDspp遺伝子10kb(6kb+4kb)を単離し、それぞれサブクローニングした後に、シーケンスにより塩基配列を確認した。knock-in vectorとなるプラスミドは、遺伝子発現マーカーとしてIRES-EGFP、選択マーカーとしてneomycinをバックボーンとした。さらにnegative selectionとしてHSV-TK遺伝子を置き、neomycin遺伝子はloxP siteではさみCreを使ってあとで除去できるように工夫を加えた。作製したknock-in vector内にDspp遺伝子10kb(6kb+4kb)をライゲーションによって挿入しtargeting constructとした。間葉系幹細胞C3H10T1/2細胞にエレクトロポレーションで遺伝子導入するための準備と,して、培養条件の検討を行った。すなわち巻き込む細胞数、培養時間、経代数を変数としてエレクトロポレーションを行い一番効率の高い遺伝子導入がみられる条件を探した。その条件をもとに、作製した前述のtargeting constructをtransfectionしクローン選択をした。
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