研究課題/領域番号 |
15659454
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
北村 正博 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (10243247)
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研究分担者 |
村上 伸也 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70239490)
島袋 善夫 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (50231361)
山田 聡 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40359849)
野崎 剛徳 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30263304)
柳田 学 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (80379081)
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キーワード | DNAマイクロアレイ / 根尖性歯周病 / 歯根膜細胞 / 炎症性サイトカイン |
研究概要 |
1)ヒト歯根膜DNAチップの作製 当研究室において単離・同定して冷凍保存されているヒト歯根膜組織3'末端cDNAライブラリの遺伝子クローン約1500個を、pUC119ライブラリベクター特異的プライマーを用いたPCR法にて遺伝子増幅を行った。これらPCR増幅cDNAを、マイクロアレイスポッターにてガラススライド上に高密度固定し、ヒト歯根膜組織由来の約1500個の遺伝子が固定化されたヒト歯根膜DNAチップ(PerioGen Chip)を作製した。 2)in vitro根尖性歯周炎モデルでの遺伝子発現解析 炎症性サイトカインであるIL-1β、また歯周組織の修復・再生に関与しているFGF-2で培養ヒト歯根膜細胞の刺激実験を行い、in vitroで根尖性歯周炎の炎症期および創傷治癒期を再現した場合の遺伝子発現を解析した。FCS不含α-MEM培地にて24時間培養後、IL-1β(100ng/ml)あるいはFGF-2(100ng/ml)で刺激を行い、刺激12時間、24時間、48時間でそれぞれRNAを抽出した。蛍光色素にてサンプルを標識し、PerioGen Chipにて遺伝子発現解析を行った。その結果、IL-1βおよびFGF-2ともに、刺激24時間において著明な発現上昇を示す遺伝子群が検出された。次に、ヒト歯根膜DNAチップの根尖性歯周炎病態診断へ応用に向けたin vivoでの遺伝子発現解析を試みた。歯周外科手術時に採取した歯肉組織と培養歯肉線維芽細胞とにおける遺伝子発現をPerioGen Chipを用いて解析した。その結果、患者からの歯周組織で高い発現を示す遺伝子としてイムノグロブリン遺伝子やケモカイン遺伝子等の免疫担当細胞に特徴的な遺伝子が検出され、炎症組織での遺伝子発現解析の可能性が示された。
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