• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

咀嚼機構への神経栄養因子遺伝子の関与

研究課題

研究課題/領域番号 15659461
研究機関新潟大学

研究代表者

前田 健康  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40183941)

研究分担者 山田 好秋  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80115089)
キーワードBDNF / マウス / 顎運動 / 神経栄養因子 / 咀嚼筋活動 / ノックアウトマウス
研究概要

最近、我々はマウスの顎運動が他の実験動物のものと非常に類似していることを示し、マウスが咀嚼運動を研究するのに適している小動物であることを示した。これまでの研究により、神経成長因子のひとつであるBrain-derived neurotrophic factor (BDNF)を人工的に欠損させたマウスでは野生型マウスに比べ三叉神経節や三叉神経中脳路核が低形成であることが示されている。この研究ではBDNFノックアウトマウス(ヘテロ型)と野生型マウスの顎運動と咀嚼筋活動ならびに咀嚼サイクルの感覚を比較することにより、口腔感覚受容器の顎運動パターン、咀嚼筋活動と咀嚼リズムへの関与を明らかにすることである。顎運動の測定は我々がマウス用に開発した顎運動測定装置を用いた。マウスに異なる硬さの食物を咀嚼させ、顎運動の三次元的軌跡と咀嚼筋活動を同時に記録した。
食物摂取中と咀偶中に著名な顎運動の違いが観察された。しかしながらBDNF欠損マウスでのchewingストロークの数は野生型に比べ減少していた。また、chewingサイクルのパターンは開口相、閉口相、突出相に分けられたが、BDNF欠損マウスの各chewing相は野生型より不規則であった。BDNF欠損マウスと野生型マウス間では咀嚼筋活動に有意差があった。BDNF欠損マウスの咬筋活動は野生型に比べ硬食を与えた時で35%、軟食を与えたときで32%減少した。両者のマウス間で咀嚼サイクルの感覚には有意差がなかった。これらの実験結果はリズムゼネレーターよりパターンゼネレーターが末梢性知覚入力に重要であることを示している。

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi