研究分担者 |
高柴 正悟 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50226768)
滝川 正春 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20112063)
荒川 光 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30304314)
藤沢 拓生 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20325096)
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研究概要 |
1.チタンの細胞培養および遺伝子発現への影響 骨芽細胞様細胞株(MC3T3-E1細胞)の細胞培養培養および遺伝子発現に対するチタンの影響を検討した。 1)チタンプレート ポリスチレン製の培養皿と表面粗さを同程度にするために,研磨ガラスにチタンを真空蒸着したものを使用した。 2)細胞接着への影響 通常の培養皿と比較してチタンは細胞接着を抑制する傾向にあった。 3)細胞増殖への影響 通常の培養皿と比較して,細胞播種後1,2日ではチタンでは増殖が抑制されるものの3日では両材料ともコンフルエントに達した。 4)細胞分化への影響 骨芽細胞の分化の指標のひとつであるアルカリホスファターゼ活性は,両材料ともに細胞がコンフルエントになった後5日目ごろより上昇し,14日目でピークを向え,21日目では低下した。チタンでは通常の培養皿と比べてアルカリホスファターゼ活性は抑制された。 5)遺伝子発現への影響 通常の培養皿と比較し,チタンの遺伝子発現への影響をサブトラクティブハイブリダイゼーション法にて検討したところ,両材料間で発現に差のあるsod-1,xab-2の遺伝子を検出した。 6)リアルタイムPCR法による遺伝子発現の変動 サブトラクティブハイブリダイゼーション法にて検出した発現に差のあるsod-1,xab-2の経時的な発現の変動を検討したところ,培養皿では細胞播種後5日目で発現のピークを向え,その後低下した。チタンでは発現のピークが10日目前後と培養皿より遅延し,発現も抑制されていた。
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