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2005 年度 実績報告書

エナメル質形成機構の解明に関する結晶学的アプローチと応用

研究課題

研究課題/領域番号 15659465
研究機関広島大学

研究代表者

岡崎 正之  広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (30107073)

研究分担者 赤川 安正  広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (00127599)
野村 雄二  広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (80218370)
平田 伊佐雄  広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (40346507)
小原 政信  広島大学, 大学院理学研究科, 助教授 (60132479)
キーワードエナメル質 / アパタイト / 結晶性 / 結晶化エネルギー / 歯胚培養
研究概要

高齢化社会を迎え、より生体に優しい材料が望まれている。介護医療の充実の面からも高度先進医療とアメニティー医療が要望される。特に、う蝕や歯周病で抜歯を余儀なくされた患者にとって、義歯や人工歯根ではかならずしも満足が得られているとは言えず、歯牙再生への期待は大きい。幸いにも、最近の急速な組織工学の発展により、第三の歯を生やすことは夢ではなくなって来ている。いかにして歯牙を再建・再生するかはアメニティー医療の重要な課題である。本研究では、結晶学的観点からエナメル質形態形成の機序を解明し、歯牙の再生並びに咬合機能の再現に向けた基礎研究を展開する。
本年度は最終年度でもあり、合成アパタイトの精密X線回折測定を行ない、高性能パーソナルコンピュータ(備品)並びに無機結晶構造データベースによる構造解析によりアパタイト生成時の結晶化エネルギーを推算し、生体内でのエナメル質形成時における高エネルギー介在の有無を検討した。その結果、ハイドロキシアパタイトとフルオロアパタイトの詳細な結晶学的性質並びに結晶化エネルギーについて解析し、その相違点を明らかにすることが出来た。ただ、結晶化エネルギーの推算は可能となったものの、高エネルギーの解析に関しては、明瞭な結果を得るまでには至らなかった。また、担体としてのアパタイト・コラーゲンスポンジを培養液に浸し、この上で播取した歯胚の培養を試みようとしたが、残念ながらエナメル質形成の実験は達成されなかった。ただ、骨芽細胞様細胞の旺盛な細胞外マトリックスの形成は観察された。
今後は、エントロピー概念の導入により、結晶化エネルギー計算の理論解析を進めるとともに、得られたデータに準じて培養液中に高エネルギーリン酸結合を有するATP及び形態形成因子としてのkey factorsを導入することによりエナメル質再生実験を続行したいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Advantages of TOF-SIMS Analysis of Hydroxyapatite and Fluorapatite in Comparison with XRD, HR-TEM and FT-IR.2005

    • 著者名/発表者名
      Okazaki M, et al.
    • 雑誌名

      Dent Mater J 24

      ページ: 508-514

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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