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2003 年度 実績報告書

カーボンナノチューブによる細胞・組織へのデリバリーシステムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 15659471
研究機関北海道大学

研究代表者

戸塚 靖則  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00109456)

研究分担者 小林 正伸  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (80241321)
古月 文志  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (40281844)
進藤 正信  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (20162802)
大廣 洋一  北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (40301915)
東野 史裕  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50301891)
キーワードカーボンナノファイバー / 発現プラスミド / 遺伝子導入
研究概要

ターゲットとする細胞へ、特異的かつ効率的に遺伝子導入を行うことを目的に実験を行った。
遺伝子導入用Toolとしてカーボンナノファイバーを用いた。カーボンナノファイバーは炭素原子がロッド状の構造をとるナノメートルサイズの非常に小さな棒状物質で、カーボンナノチューブと同様に熱伝導効率の良さ・耐久性に優れることなどの特性を有することから工学的な興味が持たれている新素材である。このカーボンナノチューブ・ナノファイバーは生物学的な面からの研究はほとんど為されていない。
カーボンナノファイバーを水溶化し細胞培養液中に加えたところ、細胞活性には変化を及ぼさず、細胞への生物学的活性はほとんどないものと考えられた。
次いで、カーボンナノファイバーに核酸を吸着させることができるかどうかについて検討した。水溶化したカーボンナノファイバーにインターカレーターであるanthraquinoe-1-diazoniumを結合させ、その後インターカレーター結合でb-Gal発現プラスミドを結合させた。結合の有無をPCRにより検討したところ、カーボンナノファイバーにプラスミドが結合していることが確認された。
このようなカーボンナノファイバー/beta-Gal発現プラスミド結合体を用いて、ヒト肺がん由来細胞H1299への遺伝子導入を試みた。カーボンナノファイバーは酸処理〜破砕後フィルターにより分離した数種類のサイズのものを用いて実験を行った。その結果、カーボンナノファイバーの長径が200nmを超えるサイズのものでは遺伝子導入効果は認められなかったが、200nm以下のサイズを含むフラクションのものでは、青色のbeta-Gal遺伝子発現が認められた。
細胞表面にはそれぞれの組織・細胞に応じた特有のレセプター構造が存在し、このレセプターには特異的に結合するリガンドが同定されている。今後、このようなリガンド・レセプターの結合を利用した効率的かつ特異的な遺伝子導入法を確立していく予定である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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