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2004 年度 実績報告書

ヒト家族性・非家族性骨格性反対咬合における早期診断法開発に関する分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15659494
研究機関九州大学

研究代表者

佐々木 康成  九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (70332848)

研究分担者 早崎 治明  九州大学, 大学病院, 講師 (60238095)
落合 聡  東京医科歯科大学, 大学院・歯学総合研究科, 助手 (20315097)
キーワード骨格性反対咬合 / 多因子遺伝 / 粘膜細胞 / SNPs解析 / シークエンジング
研究概要

本研究の目的は、骨格性不正咬合の早期診断を可能にし、治療方針や予後を確かに推察するために、被検者に負担なく簡便にDNAを抽出する方法を確立し、さらに下顎骨の過成長に関与する遺伝子を明らかにすることである。そこで、昨年度に引き続き、(1)小児児歯科臨床において頭部X線規格写真より骨格性反対咬合と診断された患児とその家族について、家族歴の有無に分類し、対照として、咬合に異常のない個性正常咬合の患児を選出し、リストを作成した。(2)上記リストのうち、保護者から同意の得られた69名の患児およびその家族について、来院日において、それぞれ頬粘膜内側を、cytologyブラシ(Scientific Products, Romulus, MI)を用いて擦った。それよりDNAを抽出後、吸光度計を用いて核酸濃度を算出し、DNA増幅(PCR)に使用できることを確認した。今年度は特に、下顎枝の成長に影響を及ぼすことが示唆されている候補遺伝子の一つであるGHR(Growth Hormone Receptor)遺伝子のPro561Thr変異をもつExon10について、特異的プライマーを用いて増幅した。さらに、PCR RFLP法を用いて、Pro561Thrの変異の有無を調べた。そして、得られた遺伝子の変異の有無と、頭部X線規格写真の分析値、特に下顎骨の過成長との間の関連性について検索した。結果、69名の被験者のうち、9名にPro561Thrの変異が認められたが、反対咬合の有無や、下顎骨の大きさを表すパラメーターとの有意な統計学的関係は認められなかった。しかし、外胚葉異形成症を有する一患児の下顎枝長を含めた下顎骨の計測項目が標準値と比較して大きい原因を調べる目的で、GHRのPro561Thrの変異の有無を調べた。結果、変異は認められず、この患児の特異的な下顎骨の形態が、遺伝子型により裏づけられた。この症例については、ケースレポートとして、論文提出中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Deficient cell proliferation in palatal shelf mesenchyme of CL/Fr mouse embryos2004

    • 著者名/発表者名
      Sasaki, Y., Tanaka, S., Hamachi, T., Taya, Y
    • 雑誌名

      J.Dent.Res. 83

      ページ: 797-801

  • [図書] 乳歯外傷の処置法「歯冠-歯根破折の処置」,乳歯列期における外傷歯の診断と治療(木村光孝, 高木裕三, 香西克之, 朝田芳信 編集)2005

    • 著者名/発表者名
      佐々木康成(分担)
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      クインテッセンス出版株式会社

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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