研究課題/領域番号 |
15659511
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研究機関 | 三重県立看護大学 |
研究代表者 |
二村 良子 三重県立看護大学, 看護学部, 講師 (30249354)
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研究分担者 |
村本 淳子 三重県立看護大学, 教授 (50239547)
岡本 恵理 岐阜大学, 医学部, 講師 (20307656)
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キーワード | OSCE / 看護実践能力 / 看護技術 / 看護教育 / 評価基準 |
研究概要 |
看護における臨床能力評価方法としてOSCE(Objective Structure Clinical Examination:客観的臨床能力試験)の導入を行うために、看護教育期間のどの時期にどのような評価を行うことが妥当であるか、実技・試問ステーションの設定、模擬患者・シミュレーションの設定、評価基準について検討し、看護におけるOSCEを用いたシステムを開発することを目的とする。 今年度は、臨地実習前後(以下実習とする)の学生にOSCEを実施し、評価基準、フィードバック、試問設定について検討し、OSCEを受けた学生の課題に対する評価を分析し、OSCEで用いる課題の検討を行う。研究承諾した学生8名を対象に、(1)看護面接、(2)妊婦診察、(3)産褥子宮復古観察、(4)新生児のバイタルサイン測定、(5)沐浴の母性看護技術の5課題について、各課題は、1名の評価者が評価表に基づき行った。試問では、測定値や対象の状態をアセスメントする内容を記述式で問うものであった。「看護面接」の内容は理解していても、対象への声かけや陣痛状態観察などの実施ができなかった。これは、対象者の現在の状態についてのイメージが不十分であり、必要なケアに結びついていなかったためと考えられる。産褥子宮復古観察では、判断などを含んだ複合的課題のため難しいとの学生の感想であった。実習前OSCE実施時は、自分自身の実技について十分に振り返りできない学生もいたことから、実習前には看護技術の習得度を把握することを目的とした単独技術の課題設定が望ましい。実習前では、事例をイメージ化しやすいような課題の設定の工夫や技術の根拠を明確化できる課題の提示の必要性が示唆された。 次年度は、学生の学習習得状況をふまえてOSCEの内容(課題)の検討、試問の内容と提示方法、模擬患者の導入などの検討、システムモデル構築し、システムモデルの実施、評価を行っていく。
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