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2003 年度 実績報告書

わが国の非配偶者間人工授精の実態と支援に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15659513
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

清水 清美  東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助手 (70323673)

研究分担者 日下 和代  東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助手 (40302872)
長沖 暁子  慶応義塾大学, 経済学部, 助教授 (80118984)
柘植 あづみ  明治学院大学, 社会学部, 教授 (90179987)
キーワード非配偶者間人工授精 / 夫婦の体験 / サポート支援
研究概要

AIDを選択しているカップルを対象に、治療選択から育児に至る過程で体験する事象や、そのときの認識、必要な(必要だった)情報・支援についてインタビュー調査を実施した。
研究参加者は20名、そのうちAIDでの出産経験者は6名、平均年齢は34歳(27〜41歳)だった。
(1)AIDの情報提供
初期に医師が提供するAID情報は、その医療施設に対処可能な情報に言及し、施設によって内容に相違があった。また、一部の女性は夫婦間の子どもが持てない事実にショックや怒りをかんじており、医師の話を十分に理解できる段階ではなかった。わが国のAID関連の媒体は少なく、医師の情報提供は女性がAIDを決定する上で大きな影響力を占めすことが推察される。人生や家族づくりに関わる重大な情報提供であるだけに、当事者の「夫婦の子どもが持てない」という当事者の心情を十分に配慮し、偏りのない、段階を踏んだ情報提供のあり方が必要である。
(2)AIDを選択している女性が必要である(必要だった)と認識している情報・資源
AIDを選択する女性の9割は子どもに「告知したくない」「する必要はない」としていた。兄弟姉妹、親友、両親でさえ自分たちのAIDについて話すことも慎重で相談相手を持ちにくい状況であった。また、AID体験談・ピア仲間との情報交換を求めていても、何らかのきっかけで、子どもにその事実が伝わる事をとても脅威に感じ、自分たちのプライバシーを守るがゆえ直接会う事にためらいを持っていた。しかし、相反して求めている情報はAIDの過程で変化し、多岐にわたっていた。まずは当事者が望む情報・資源として【AID体験談・ピア仲間】【治療施設の充実】【専門家の相談・カウンセリングシステム】の具体化について検討することが必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 清水 清美: "AIDを選択する女性が求める情報と支援について"日本不妊学会雑誌. 48巻(3・4). 268 (2003)

  • [文献書誌] 柘植 あづみ: "精子・卵子・胚提供による生殖補助技術と家族"家庭社会学研究. 15(1). 45-54 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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