本研究では、従来、建築工学や感性工学等で研究が進められてきた実世界空間での居心地の良さに関する研究をweb上の仮想世界に拡張する。これにより、各利用者の目的や嗜好に応じた、より適切な情報提供を実現する。 そのため先ず、平成15度はwebサイトの居心地の良さ、すなわちWeb Comfortabilityに関する調査研究を行い、webサイトのデザインなど、一般の居心地の良さに影響を与える因子を明らかにした。研究の進め方に関する詳細は下記のとおりである。 (1-a)実験用webサイトの構築 先ず、さまざまなジャンルのwebサイトを例にとり、バーチャルな世界での快適性.居心地の良さ(Comfortability)の概念をさぐるため、実験用webサイトを構築した。 (1-b)バーチャルな世界でのComfortabilityを分析する感性手法の開発 国内外における感性分析手法を参考にし、(1-a)で構築した実験用webサイトを使用し、利用者の感性の分析手法の開発を行い、その研究成果を発表した。 (1-c)年齢層、文化の異なる利用者の感性の共通性、差異性の分析 構築された実験用webサイトを利用し、属性の異なった利用者の興味、関心、嗜好の共通性、差異性を分析し、データの特徴表現手法を明らかにした。
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