• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

地震時緊急対応を支援するための観測波形を用いた地震波動場の即時推定手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15681010
研究機関東京工業大学

研究代表者

盛川 仁  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (60273463)

キーワード不均一確率場 / 位相速度 / 重力探査 / 姉川地震 / 地震観測 / 微動 / アレー観測 / 基盤構造
研究概要

第15年度に実施した研究の概要を以下に列挙する。
・本研究で提案する解析手法の妥当性を確認するためのテストフィールドを選定した。本研究では,非均一場を取り扱うことを考慮し,地域内で基盤構造の変化がある程度予想され,かつ地震の発生の可能性が高い地域として,滋賀県浅井郡周辺(琵琶湖東岸)を選んだ。約100年前にこの地域を震源とする姉川地震が発生しており,その際の被害分布に著しい非均一性が観察されたことが知られている,という点も選定理由の一つである。なぜなら,これは,対象地域での地震波動場が本研究において対象にしようとしている非均一場を構成している,という客観的な事実を示すものと考えられるからである。
・地震観測設備を上記地域に2ヶ所設置し,観測を開始した。1ヶ所は基盤岩が露出している場所,もう1ヶ所は堆積層上で,姉川地震の際に鐘楼が約1mも飛んだことが知られている寺の境内である。
・対象地域の基盤構造の調査を行った。今年度は,重力による詳細な探査を実施し,基盤岩構造の推定とモデル化を行った。
・微動の3成分アレー観測記録を用いてRayleigh波だけでなくLove波の位相速度を推定するための既往の手法における理論的問題点を指摘した上で,より一般的な形での定式化を示し,これらの表面波の位相速度を観測記録から推定可能であることを理論的に示した。
・波動場の最大値を考慮するための理論の基礎的検討を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 盛川仁: "3成分の微動アレー観測記録を用いた表面波の位相速度の推定法に関する一考察"土木学会地震工学論文集. 27. 4 (2003)

  • [文献書誌] 後藤浩之, 澤田純男, 盛川仁ほか: "トルコ・コジャエリ地震におけるアダパザル盆地の強震動シミュレーション"土木学会地震工学論文集. 27. 38 (2003)

  • [文献書誌] 盛川仁: "局所的に分散が増大する非定常正規白色雑音の極値分布の近似法に関する一考察"第5回構造物の安全性・信頼性に関する国内シンポジウム(JCOS-SAR 2003)論文集. 765-770 (2003)

  • [文献書誌] 盛川仁: "3成分の微動アレー観測に基づく表面波の位相速度の推定"日本地震学会20O3年秋期大会予稿集. (2003)

  • [文献書誌] Morikawa, H.: "Stochastic Properties for Extreme Values of I.N.N.I.D. Random Variables"日本地震工学会-大会2003講演梗概集. 158-159 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi