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2005 年度 実績報告書

レンチウイルスベクターを用いたランダム遺伝子破壊による性染色体機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15681011
研究機関大阪大学

研究代表者

伊川 正人  大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (20304066)

キーワードレンチウイルスベクター / 遺伝子組換え動物 / 性染色体
研究概要

レンチウイルスベクターを受精卵に感染させれば、非常に効率良く多数の遺伝子座にGFP発現遺伝子を組み込むことができる。そのことを利用して、GFP遺伝子を性染色体に組み込むと同時に内在性遺伝子を破壊することにより、性染色体の遺伝子機能を解析することを目的として研究を進めてきた。
これまでに、酸性処理による透明帯除去ではなく、ガラスキャピラリーを用いて透明帯と卵の隙間にウイルスを注入するマイクロインジェクション法であれば、必要ウイルス量を減らせるだけでなく、卵へのダメージも少ないことを確認した。また破壊された遺伝子、つまりウイルスベクターが組み込まれた場所を、ランダムプライマーを用いたPCR法により決定する系を確立した。これまでに作製したトランスジェニックマウス系統について、150系統あまりの遺伝子導入部位を決定した。
さらにX性染色体にGFP発現カセットが組み込まれたトランスジェニックマウスを用いることで、雌雄の胚を着床前に選別し(X/X雌xX^<GFP>/Y雄の交配で得られる雌胚はすべてX/X^<GFP>、雄胚はすべてX/Yとなり、雌胚のみが緑色蛍光を発する)、雌雄における初期遺伝子発現の比較を行った。その結果、胚盤胞期ではY染色体からDbyおよびEif2s3yが、X染色体からはXistおよびRhox5が特異的に発現していることを明らかにした。さらに解析を進めRhox5がインプリント遺伝子であることを明らかにした。以上のことから、性染色体は着床前の早い時期から性分化の鍵を握っていることが推測された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Comparison of gene expression in male and female mouse blastocysts revealed imprinting of the x-linked gene, rhox5/pem, at preimplantation stages.2006

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi S, (6), Ikawa M, (2), Okabe M.
    • 雑誌名

      Current Biology 16

      ページ: 166-172

  • [雑誌論文] The immunoglobulin superfamily protein Izumo is required for sperm to fuse with eggs.2005

    • 著者名/発表者名
      Inoue N, Ikawa M, Isotani A, Okabe M.
    • 雑誌名

      Nature 434

      ページ: 234-238

  • [雑誌論文] Distinct roles of IkappaB proteins in regulating constitutive NF-kappaB activity.2005

    • 著者名/発表者名
      Tergaonkar V, Correa RG, Ikawa M, Verma IM.
    • 雑誌名

      Nat Cell Biol 7

      ページ: 921-923

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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