研究課題
平成16年度は、昨年度行った設計を元に、実際の設置ポートの環境にあわせて詳細な検討を行い、更なる最適化を行った後に計測器の製作を行った。この計測器は、高速中性粒子をカーボンフォイルにてイオン化し、イオン化した高エネルギー粒子を磁場閉じ込め装置が発生する漏れ磁場を利用してエネルギー弁別を行う物である。(以後、この検出器をRMF(Residual Magnetic Field)型FNA(Fast Neutral Analyzer)と呼ぶ。)昨年度の設計では大型ヘリカル装置(LHD)の運転磁場強度が0.5-1[T]の範囲で中性粒子計測が可能な設計であった。今年度行った設計の更なる最適化の結果、より広範な磁場強度(0.5-2.75[T])に対して計測可能な計測器の構造を見いだすことが出来た。この最適化された設計を元にRMF-FNAを今年度製作した。RMF-FNAは、複数の検出器を用いて、各異なるエネルギー領域の粒子を計測する構造になっている。この構造が利点となって、高時間分解能計測が可能となっている(現状では5個の検出器を用いて、5つのエネルギー領域を計測する用になっている)。その反面、これら検出器の相対感度補正を行う必要が生じてくる。相対感度補正は、同一真空容器内に配置された、ほぼ同一の視線を取るSiFNAの計測結果と比較をすることによってなされる。今年度は、エネルギーが既知のX/γ線やα線を利用して、SiFNAのエネルギー較正実験を行い、RMF-FNAを動かすための準備を行った。
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