• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

毛細血管内における物質輸送担体のマルチスケール解析と物質移動の制御

研究課題

研究課題/領域番号 15686009
研究機関東京大学

研究代表者

高木 周  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30272371)

キーワード微小循環 / 赤血球 / ドラッグデリバリーシステム / 脂質二分子膜 / 血液 / ジャイアントベシクル / マイクロ流体 / マルチスケール解析
研究概要

本年度は,毛細血管における変形分散体の単純なモデルしてジャイアントベシクルを考え,実験および数値計算による解析を行なった.実験に関する研究としてジャイアントベシクルの作成と,マイクロチャネル内におけるジャイアントベシクルの変形挙動を計測するためのPIVシステムの構築を行なった.本年度はジャイアントベシクルの存在していない状態下において,マイクロチャネルの流動構造をマイクロPIVシステムで計測し,矩形チャネル内の流速分布の計測結果を数値計算と比較し,計測結果の妥当性を評価した.さらに,チャネル内に流動させるためのジャイアントベシクルの作成を行なった.現段階においてはジャイアントベシクルの作成には成功したが,PIV計測用の蛍光粒子が凝集しないための溶液条件下において,ベシクル安定性が保てず,来年度への検討課題となっている.
数値計算に関しては,分子スケールから連続体スケールまで3種類の異なる計算手法で,脂質二分子膜に関連する計算を行なった.分子スケールでは,分子動力学法により炭素数12,14,16の炭化水素鎖を持つ脂質二分子膜中における分子透過のシミュレーションを,連続体スケールでは,境界適合格子およびImmersed Boundary法を用いて,単一ベシクルの変形挙動および複数個のベシクル間の相互干渉に関する数値シミュレーシヨンを行ない,単純なベシクルモデルに関する知見を得た.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Sugii, t., Takagi, S., Matsumoto Y.: "Molecular Dynamics Analysis of the Transport of Small Molecules through a Lipid Bilayer"Proceedings of the 1st international symposium on Micro and Nano Technology. (CD-ROM). (2004)

  • [文献書誌] Sugii, T., Takagi, S., Matsumoto, Y.: "Molecular Dynamics Analysis of the Transport Phenomena of Small Molecules in the Membrane/Water System"Proceedings of Joint Meeting : International Conference on Molecular Simulation and Computational Science Workshop. 260-261 (2004)

  • [文献書誌] 高木 周: "混相流の数値計算手法"応用数理. Vol.13. 48-60 (2003)

  • [文献書誌] Yamada, Y., Takagi.S., Matsumoto Y.: "Deformation of Giant Vesicles in Capillary Flow"Proceedings of International Conference of Multiphase Flows. (to appear). (2004)

  • [文献書誌] 山田雄士, 高木周, 松本洋一郎: "毛細血管内における変形カプセルの数値解析"日本流体力学会年会講演論文集. 70-71 (2003)

  • [文献書誌] 和田直晃, 高木周, 松本洋一郎: "変形ベシクルの数値シミュレーション"第53回理論応用力学講演会講演論文集. 361-362 (2004)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi