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2004 年度 実績報告書

光溶解を利用した色素増感型太陽電池用高比表面積半導体電極の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15686030
研究機関信州大学

研究代表者

番場 教子  信州大学, 工学部, 助手 (90303445)

キーワード二酸化チタン / 酸化亜鉛 / 複合材料 / 多孔体 / 溶解 / 触媒反応
研究概要

本研究は三磁極型マグネトロンスパッタ装置を用い,内側にチタン(Ti),外側に亜鉛(Zn)ターゲットを配置し,内側と外側のスパッタサイクル比(組成)を変化させてガラス基板上に低温で二酸化チタン(TiO_2)と酸化亜鉛(ZnO)の複合薄膜を作製し,酸化亜鉛を(光)溶解により多孔質化して高比表面積半導体電極薄膜を得ることを目的としている.
内/外のスパッタ時間や基板温度を変化させて複合膜の作製を試みたが,Ti濃度が高い場合にはアナターゼ型とルチル型のTiO_2が生成し,Tiのスパッタ時間が短い場合にはTiO_2の結晶性が悪くなり,アモルファスになる傾向が見られた.またどちらの場合もX線回折でZnOは確認されず,ZnはTiO_2に固溶またはTiと複酸化物を形成し,TiO_2/ZnO複合膜の作製には至らなかった.しかしながら得られた薄膜を昨年度よりもpHが高い酢酸に浸したところ(光溶解ができなかったため),亀裂の発生もなくわずかではあるがZn化合物が溶解し,一部の試料では膜の形状が大きく変化することが確認された.
Zn化合物溶解前後の試料についてメチレンブルーの分解反応を通して光触媒効果の検証を行った.その結果,作製条件にかかわらず,溶解後の薄膜でメチレンブルーの分解反応が進むことがわかった.またTiO_2のみの薄膜と比較しても分解能力が同等以上であることが確認された。この分解能力の向上にはZnOに比べ光触媒能力の高いTiO_2がZn化合物の溶解により薄膜表面に露出し,全体として表面上のTiO_2の割合が増加したことに加え,わずかではあるが凹凸ができ表面積が増加した可能性が考えられる.これについては今後更に表面積や凹凸測定を行う必要がある.また次年度は得られた触媒効果の高い薄膜を湿式太陽電池等の半導体電極に応用し,その効果の検証を行う予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] TiO_2/ZnO Porous Composite Films2005

    • 著者名/発表者名
      Noriko Bamba et al.
    • 雑誌名

      Proceedings of the 6th International Symposium on Eco-Materials Processing & Design

      ページ: 34

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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