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2005 年度 実績報告書

NotchシステムによるTリンパ球活性化制御機構の解明とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 15689016
研究機関徳島大学

研究代表者

安友 康二  徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30333511)

キーワードNotch / fringe / 糖鎖
研究概要

[目的]Tリンパ球活性化は、様々な分子群あるいは細胞間の相互作用によって精巧に制御されている。この分子間の相互作用の全貌を解明し、それを基盤としてTリンパ球の活性化を人為的に制御することが出来れば癌および自己免疫疾患に対する免疫療法も可能になると期待される。我々はこれまで、Tリンパ球に発現するNotch分子の役割について研究を行い、NotchリガンドであるDelta1による刺激でグランザイムBを発現するCD8陽性Tリンパ球(CTL)の産生が増加し抗腫瘍効果が増強することを見いだした。これらの知見を基盤として、本申請では樹状細胞(DC)にDelta1を発現させることによる癌免疫療法の可能性について研究することを目的とする。
[結果](1)Delta1を過剰発現させたDCを担癌マウスに投与すると、マウスの腫瘍径が著明に縮小することを明らかにした。(2)CD8陽性Tリンパ球を抗原刺激すると、Notch1とNotch2の発現がmRNAレベルで上昇することを確認した。さらに、Notch2遺伝子破壊マウスでは、CTL誘導のが著明に減弱していた。(3)もう一つのNotchリガンドであるJagged1を強制発現させた腫瘍細胞(B16)をB6マウスに移植すると、コントロール細胞と比較して、著明に腫瘍が増殖することが明らかになった。
[考察]今年度の結果から、Delta1とNotch2の相互作用によってCTL分化誘導が促進することが明らかになり、その相互作用は個体内でも働きうることが解明された。また、Jagged1は個体内で腫瘍細胞の増殖を促進させる効果があることが明らかになった。しかし、Jagged1が腫瘍細胞の増殖を直接制御しているのか、血管新生に関与しているのか等についての作用機構については今後の課題である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Resistance to GITR signaling in antigen specific CD4^+ CD25^+ regulatory T cells during Plasmodium yoelii infection2005

    • 著者名/発表者名
      Hisaeda H
    • 雑誌名

      Eur J Immunol 35

      ページ: 3516

  • [雑誌論文] Regulation of acquired immune system by notch signaling.2005

    • 著者名/発表者名
      Minato Y
    • 雑誌名

      Int J Hematol 82

      ページ: 302

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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